留学希望者にとってはメリット

  たしかに、一部の学生に対して、3ヵ月ずれたことが有効に働いている。
特に留学希望者にとってはチャンスが増えた。

「3年生の9月から半年間留学してきます」という学生は少なくない。9月から翌年2月までの留学というのは、以前までのスケジュールでは実現できなかったことだ。

  今までだと3年生の12月に情報解禁だったので、前期のテストを終えてからの留学では、就活スタート時に間に合わない。合わせてしまうと期間が圧縮され、留学は2ヵ月程度になってしまう。2ヵ月と半年では、留学先で得られるものには当然、差が出てくる。

「語学留学だと、留学先に日本人が多かったりして、日本で英語を勉強しているのとあまり変わらないことも多い。だから、自分は日本人の少ない大学に留学して、実際の大学の講義を受けるプログラムを受けたいと思っています」(早稲田大学 男子学生)。

留学に行く学生が増えている中で、彼のように、より高い成果を得ようとする人も多い。彼らにとっては、後ろ倒しスケジュールのおかげで、大きなチャンスを得たことになる。