その有原は15日のオリックス戦に先発で初登板し初勝利をあげ非凡な才能を見せたが、安楽は球団が大器をじっくり育てる方針らしく、2軍での調整が続いている。

 しかし、この2人の陰に隠れて地味な存在だった新人が予想をはるかに超える活躍を見せているのだ。しかもドラフト下位指名だったり、1位指名であっても「外れ1位」の選手が多いのである。

 まずは投手。新人離れした活躍を見せているのが3位指名で巨人に入団した高木勇人(25・三菱重工名古屋)だ。開幕から巨人先発陣の一角を担い5連勝。現在は6勝2敗という好成績を残している(記録は5月24日時点)。6勝は巨人どころかセ・リーグでも単独トップ。また、防御率2.11はリーグ6位である。178センチ、88キロという体格から投げるストレートは威力抜群。微妙に曲がるボールも相手打者をてこずらせる。そしてなにより魅力なのは、ピンチになっても逃げずに腕を力強く振り、真っ向勝負をすることだ。このまま成長を続ければ巨人のエースになる可能性も十分ある。

 有原の外れ1位でDeNAに入った山崎康晃(22・亜細亜大)も目を見張る活躍を見せている。開幕から抑えで起用され、すでに26試合に登板。5月にはプロ野球新人記録を更新する9試合連続セーブを達成した。現在の成績は1勝1敗17セーブ、防御率2.13。終盤リードした状況で山崎康が登板すると、しっかり勝ち切ることができる。DeNAが首位にいるのも山崎のおかげといっていいだろう。横浜の頼れる抑え」ということが佐々木主浩氏とダブるため、最近では「小さな大魔神」とも呼ばれるようになった。「小さな」といわれるように身長177センチと投手としては小柄。だが、全身を使ったフォームはダイナミックで、見ていて気持ちいいほど勢いのあるボールを投げる。24日の阪神戦では打者に頭部死球を与えて騒動になったが、思いきりの良い投球は続けてほしいものだ。

 有原と、この山崎康の外れ外れ1位で阪神に入った左腕・横山雄哉(21・新日鉄住金鹿島)も21日の巨人戦で先発初登板し、すばらしい投球を見せた。強打者が顔を揃える巨人相手に初登板の新人が7回6安打1失点。味方の援護がなかったため勝利投手にはなれなかったが、合格点がつけられる内容である。横山の魅力は1球1球を全力を込めて投げていることが分かること。そして打者を打ち取ると「よっしゃ―」という雄叫びをあげる。この姿は熱狂的な阪神ファンの心を鷲づかみにしたはずだ。見る価値のある新人といえるだろう。