「個人情報の管理」には慎重にも慎重を期す!

 もちろん、企業にしかるべき対応が求められるトレンドもあります。

 近年、企業が管理している顧客や社員などの個人情報に関連するクラスアクションが増えているのです。

 昨年はこんな事例がありました。
 日本の電子機器メーカーのアメリカ子会社のコンピューターが大規模なハッカー攻撃を受け、社員の給与や健康データなどの個人情報が流出してしまったのです。

 被害にあった元社員らは、会社側のデータ保護に関する措置が不十分だったとしてクラスアクションを提起。被害者は社員と元社員あわせて約1万5000人に上りますから、訴訟に負ければ会社の支払う損害賠償額は途方もない金額となります。

 最近、日本国内で起きた事例を見てもわかる通り、個人情報流出の被害者は数千万人に上ることもあります。それだけに、クラスアクションが提起された場合、企業が深刻な事態に陥ることは避けられないでしょう。

 ですから、個人情報をめぐるクラスアクションは、十分に繊細になるべきです。
 個人情報をめぐってクラスアクションを提起されるという大きなリスクを避けるために、データ保護や、万一流出してしまった場合の対応について、専門家とともに対策を早期に実施しておくことをお薦めいたします。