日本のような世界最長寿国こそ、
オバサンによる投資が必要

 さて、私は投資銀行や投資ファンドで長年様々な国でいろいろな投資に携わってきたのだが、白状するとその経験の中でも投資の目的についてじっくり考えたことはなかった。そもそも、人が投資する理由と目的は何なのだろう?

 その答えは人によって違うだろうが、投資をすることは “老いゆく宿命”にある人間の、責任というか、もはや義務ではないかと思う。なにせ、人はいつかは働けなくなる。そうなれば今まで蓄えた貯金(貯金も投資の一形態)か、お金を貸してそのお金に働いてもらうか、ないし将来値上がりする資産を買っておかなければ、結局だれかに養ってもらうことになるのだ。

 特に日本は高齢化が進んでいるのみならず、世界一の長寿国だけに、いったん働けなくなると、若年層に負担を強いなければならない期間が世界一長い。老後、若者に負担をかけずに自立して生きていくためにも、日本人は「将来自分を養ってくれる投資」をしておかなければならないのである。この重要性に、まだ働ける年齢の中に気づいてよかった、と胸をなでおろしていただきたい。

 読者の皆様がご存じのように、日本は実質的に、年金財政が破綻(維持不可能)している。財政赤字が発散して金利が少し上がれば暴落する国債が年金の裏付けだけに、将来不安もひとしおだ。

 しかし先日の大阪都構想という既得権益を打破する政策が、60歳以上の高齢者層の断固たる“反対票”で阻まれたよう、年金改革をして財政が安定化するシナリオは、この“シルバー民主主義”の日本では到底描けない。これに高齢者を支える若者が急減することもあいまり、自己責任で資産形成をする必要性がこれまで以上に増しているのである。