ぺヤングの販売再開が決まるまでには、どのような取り組みが行われて来たのか。まるか食品のHPによると、製造・販売を休止して以降、製造ラインの防虫対策、センサーカメラの設置による製造ライン過程でのチェック機能の強化、HACCP(群馬県食品自主衛生管理認証制度)の認証取得を目指した品質管理体制・従業員教育の再徹底といった、安全・安心への取り組みに力を入れてきたという。

ぺヤングファンは販売休止中も<br />他の焼きそばに「浮気」をしなかったのか?新しいペヤングの容器は発泡スチロールになり、商品名などは外装フィルムに印刷される Photo:DOL

 ぺヤングの販売再開に際しては、商品パッケージの変更も行われる。これまで容器やフタはプラスチック製だったが、今後容器は発泡スチロール、フタはアルミシールに変更され、商品全体が外装フィルムで覆われる。競合製品と変わらない見かけになるわけだが、これらの措置には密閉性を高めて異物混入を防ぐ目的があると見られる。

 また今後、これまでプラスチックのフタに付いていた「湯切り口」はアルミシールに付けられるようになり、フタに直接印刷されていたロゴなどのデザインは、外装フィルムに印刷されるようになる。

今度は「だばあロス」難民が?
メーカーも予期しなかったフィーバーぶり

 こうした変更点についてのぺヤンガーたちの評価が、また興味深い。販売再開に先駆けて一部のメディアで「新生ぺヤング」とされる写真が紹介されたこともあり、ネット上では様々な声が飛び交った。たとえば、「これまでプラスチックのフタに付いた穴から行っていた湯切りでは麺がこぼれやすく、消費者にとって不便だったため、それを改善するためにシールに湯切り口を設けたのでは?」「外装フィルムに描かれるデザインが従来と変わらず、フタに描かれていたときの凸凹まで忠実に再現されているのは、見た目が変わらないようにするためのファンへの配慮ではないか」といった趣旨のものである。

 しかし、これらの声についてまるか食品は、「こちらで必要と思われる変更をしただけであり、特に消費者に配慮したわけではありません」と困惑気味だ。つまりこうした噂は、一部メディアの報道などをきっかけに、ぺヤンガーたちの自己流の解釈によって拡大した可能性もある。それは、「メーカーが消費者に対して最大限の配慮をしている」と解釈することで、連帯意識を強めたいという気持ちの表れかもしれない。それだけ、商品に対するぺヤンガーたちの「一途な思い」は強いのだろう。

 販売再開直前には、新生ペヤングを一足早く「フライングゲット」できる店の情報などがネットで飛び交った。ペヤンガーの中には、早くも「だばあロス」難民という人々さえ現れ始めている。「だばあ」とは、麺の湯切りに失敗して、フタの隙間などから麺がこぼれ落ちてしまう様子を表す擬態語だ。前述の通り、今後はアルミシールに湯切り口が付くことにより「だばあ」の心配はなくなるが、コアなファンにとっては「むしろそれが寂しい」「そんなのぺヤングじゃない」というわけだ。販売再開によってぺヤングロスがなくなる代わりに、「だばあロス」が増えるのかもしれない。