2013年11月に一度小売価格を値上げし、その後はスタッフの人員を削減して商品アイテムを減らし、オペレーションをスピードアップすることで、コスト削減に努めていたものの、今秋には再度値上げを検討しているという。 

 中小企業庁が2014年11月に発表した「ここ1年の中小・小規模企業の経営状況の変化について」では、約8割以上の企業が「1年前と比べて原材料コストが増加した」と答え、それに対する「商品・サービス価格への価格転嫁を一部でも行った」と答えた企業は約4割強となった。原材料コストの上昇は2014年11月時点の状況よりも進んでおり、また中小企業庁もコスト高に対する適切な価格転嫁を進める支援を行っているため、中小企業の商品・サービスの価格改定も、今後進んでいくものと思われる。

東京オリンピックまで続く?
不動産にも価格上昇の波

 消費者にとっては大きな買い物である、不動産はどうだろう。「今思うと、いいタイミングでマンション購入できたなと思いますね」と話すのは、30代の会社員女性。消費税率引き上げが閣議決定される前の2012年に、夫婦で新築マンションを購入。「近頃ポストに投函される周辺の新築マンションのチラシを見てみると、自宅と似たような条件の物件は、自分たちが購入したときよりも数百万円は販売価格が上がっている」という。

 国土交通省が2015年6月5日に公表した『主要都市の高度利用地地価動向報告~平成27年第1四半期~』によれば、東京圏43地区、大阪圏25地区、名古屋圏9地区、地方中心都市等23地区の計100地区について、上昇が84地区、横ばいが16地区、下落が0地区となり、上昇地区が全体の8割を超えたという。この背景には「金融緩和等を背景とした高い不動産投資意欲や、生活利便性が高い地区におけるマンション需要等により、商業系地区・住宅系地区ともに多くの地区で上昇が続いていることによる」と述べている。

 また、同じく国土交通省が2015年5月27日に公表した『不動産価格指数(住宅)(平成27年2月分)』によると、マンション指数(全国、主に中古を対象)は117.8と対前年同月比4.1%の上昇となり、2013年3月分より24ヵ月連続でのプラスとなっている。不動産業界関係者によれば、「建築資材や人件費が高騰していることに加え、海外投資家からも有力な投資先として日本の不動産が注目されていることから、マンション需要も堅調。この価格トレンドは少なくとも2020年の東京オリンピック開催までは続くだろう」との見方が大半となった。