夏休みを目前に控え、『週刊ダイヤモンド』では、ホテルジャーナリストや旅行ジャーナリスト、そして旅行会社の担当者など「ホテル通」33人にアンケートを実施、「プロが選ぶベストホテルランキング」を作成した。その詳細は、現在発売中の『週刊ダイヤモンド』8月1日号に掲載したが、いくつかのランキングのうち「一生に一度は泊まってみたいランキング」の一部をご紹介する。

「あのホテルは日本を代表するホテルだ」

 多くのライバルホテルたちが、そんな風に口を揃えるホテルが新宿副都心の外れにある。パーク ハイアット 東京だ。

 ガラス張りのロビーラウンジや、ジャズ演奏も楽しめるグリル&バー、館内を彩る芸術品の数々、そしてスタンダードでも45平方メートルという広々とした客室。ラグジュアリーでありながら、どこかセンスの良い自宅にいるようなリラックス感を味わえる空間。そこはまさに「大都会の隠れ家」だ。

 今回、ホテル通33人にアンケートを実施、「一生に一度は泊まりたいホテルランキング」のナンバーワンに輝いたのは、そうした点が評価されたパーク ハイアットだ。

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 しかしパーク ハイアットの凄みは、そうしたハードだけではない。開業したのは今から21年前。にもかかわらず、そうした魅力は色あせることなく、むしろ存在感を増している。「自宅のようなくつろぎと安らぎ」をコンセプトに「変えない美学」を徹底して貫いているからだ。

 開業以来、グリル&バーを3億円掛けて一度だけ改装したが、常連客から「何が変わったのか」と不思議がられたほど。とはいえ、時代に合わせ、接客スタイルや料理、プランは見直している。総支配人と現場責任者が全ての口コミに目を通し、客の要望をサービス向上に生かすなど、ソフト面は進化させている。

 変わらないパーク ハイアットとは対照的に、それまでにない新たな形で、昨年末、東京・大手町に誕生したアマン東京が2位にランクインした。

 特徴は何といってもその造り。館内は石や木、和紙を多用し、四季を表現したアートや荘厳な生け花が訪れた客の目を引く。「その土地の文化を取り入れつつ、土着の文化そのものではないアマンのコンセプトを踏襲している」(旅行作家の山口由美氏)とアマン通をうならせる。

 アマンといえば痒い所に手が届くようなホスピタリティで有名。しかしアマン東京は都市型ホテル。多くの人が出入りするなど、リゾートとは勝手が違う。しかし、そこはさすがのアマン。ゲストの動向を観察し、モバイル端末でつぶさに投稿、スタッフ間で共有しきめ細かいサービスにつなげている。