株価は膠着状態のなかで、ゆっくりとしたリズムながらしっかりとした動きとなっている。
主要国株式市場の出来高は伸び悩み、ボラティリティ(価格変動率)は低下。投資家心理を示す米国のVIX(ボラティリティ・インデックス)指数は、リーマンショック以前の水準まで低下してきている。
しかし、VIX指数は2003年以降の上昇相場においておおむね15ポイント以下であり、現在が取り立てて低い水準ではない。
ボラティリティと株価の関係は、図1のVIX指数とS&P500の関係を見てもわかるとおり、基本的には逆相関の傾向が強い。株価が上がればボラティリティが低下し、株価が下がればボラティリティは上昇する。ただし、相場の転換点においては、やや異なった動きとなる傾向がある。
07年などは株価が上昇し、VIX指数も同時に15ポイント台のボックスを上抜けている。リーマンショック後も同様で、株価が反転を始めてもVIX指数はしばらく上昇した。