4階のブライダルフロアにあるアロマディフューザー(右のテーブルの左下、棚の右側)。初めて訪れたカップルの緊張をほぐす役目があるという

 1階のフロントは、ローズウッドやオレンジなどをブレンドしたフローラルリラックスという、甘い中にも落ち着きのあるお花の香り。4階と客室フロアは、スプラッシュシトラスというレモンやライムなどのさわやかな柑橘系の香り。リラックス効果だけでなく、消臭・殺菌効果もあるという。特に4階は、初めてブライダルの相談に来たカップルの緊張を和らげる目的が大きいそうだ。

 しかし、“香りのおもてなし”にはこんな気遣いも。

「いくらいい香りだと言っても、好き嫌いがあるのは否めません。ですから、アロマディフューザーは広い空間でのみ利用し、あまり強くなりすぎないように注意して利用しています」(畳谷さん)

 確かに言われてみれば気がつく…という程度の香りが漂うだけ。好き嫌いもあるなかでは、無意識のうちにリラックス効果を与えるほどの香りが一流ホテルの「スメルマネジメント」のようだ。

「客室には“鼻”から入れ!」
ニオイが残る客室は販売停止も

今年4月から禁煙になったラウンジ。天井が高く、隣接する大熊庭園を眺めながら優雅な時間を過ごすことができる

 香りの好き嫌いというと、最も嫌われるものの1つがタバコだろう。喫茶店や飲食店で禁煙席を選んだにもかかわらず、喫煙席から漏れるタバコの煙で服が臭くなったという経験を持つ人は少なくないはずだ。

 同ホテルでは今年4月から、バーを除き、ラウンジとレストランすべてを禁煙にした。6~12階までの客室も、2フロアを除いて、すべて禁煙なのだという。

「7、8年前までは結婚披露宴などでもテーブルに灰皿があるのが当たり前でした。しかし、4、5年前頃からは、周りへの気遣いや健康ブームが後押ししてか、新郎新婦からも『禁煙にしてもらえないか?』という要望をいただくようになったのです。ですから今では結婚披露宴もほぼ禁煙になっています」(畳谷さん)

 すべてを禁煙にしてしまって、クレームが気になるところだが、実際には「クレームはあまりない」とのこと。「喫煙ルームはどこですか?」と尋ねられることが多く、実際に大きな問題は起きていないのだという。