創業家にヘッドハンティングされてからはや1年。商品、組織、海外展開を“プロ経営者”としてどのように改革しているのか聞いた。

タカラトミー社長兼CEO ハロルド・ジョージ・メイ<br />他社とも協業してヒットを生む 短期での利益成長は追わないPhoto by Toshiaki Usami

──商品改革では定番品の進化や新機軸の開拓を打ち出しています。進捗状況は。

「トミカ」や「リカちゃん」などの定番商品が利益の8割を稼いでいますが、例えばトミカは他のキャラクターとコラボレートした「ドリーム」シリーズを拡大するなど、定番品においても新しい柱を増やしています。

 新規商品開拓のキーワードは「大人向け」と「ハイテク」です。大人の女性向けに新しいデザインを施したリカちゃんなど、コレクター玩具のインターネット販売を強化しています。

 後者は、アナログな玩具に、他社の力も借りてデジタル要素を融合させます。7年ぶりに新型を投入した「ベイブレード」(ベーゴマ型対戦玩具)には、村田製作所の極小チップを搭載しており、データを書き換えてカスタマイズしたり、アプリと連動させて記録を残したりすることができます。

──ベイブレードはかつて小学生男児に大ブームを巻き起こしましたが、売れ行きはどうですか。