結局、初開催から61年目を迎えた第44回東京モーターショーは、自動車業界関係者と報道陣、また一部の一般入場者にとって「クルマの未来はどうなるか、まだよく分からない」ことを再認識する場になった。

 この1~9月期で日系自動車メーカー各社は世界全体における売上・利益では上向き。だが、そうした「一時的な好調」とは別に、自動車産業界には時代変化の大波が押し寄せているのだ。

まだまだライフスタイル系の重要性高まる
日本市場にくいこむ輸入車メーカー

東京ビッグサイト正面入口前。平日の朝10時の会場を待つ人々 Photo by Kenji Momota

「自動車産業の大変革期」とは裏腹に、一般入場者にとっての東京モーターショーは「クルマのディズニーランド」的な楽しい空間だ。一般公開日の最初の週末となった10月31日(土)は8万5100人、11月1日(日)は9万3300人、そして平日の11月2日(月)でも気温が低く終日雨にもかかわらず8万1700人という大入りだ。

新型プリウスは東京モーターショーが日本での初お目見えとなった

 トヨタの主力製品「新型プリウス」の実物をいち早く見てみたい。

 ホンダのスーパーカー「新型NSX」をジックリ見たい。

 マツダの「RX-VISION」は「新型RX-7」としていつ発売されるのか?

 ダイハツ「D-base」は「次期ミライース」なのか?

 どのメーカーのコンパニオンが一番可愛いか?

 そんな、ごく自然な気持ちでショーを楽しんでいる。筆者は前述のオフィシャルツアーのガイド役として参加者の皆さんと接して、そう思った。

 また、庶民にとっては普段の生活の中で“敷居が高く”、なかなか実物に触れる機会がない輸入車のドアを開けて車内に入ることも大きな楽しみだ。

 Bクラス等のコンパクトカーの販売が好調なメルセデス、7シリーズの日本初公開やスーパーエコカー「i8」が人気のBMW、なにかと話題のVWは多目的車の「新型ティグラン」が日本初公開、プラグインハイブリッド「e-Tron」シリーズのパワフルな乗り味が好評のアウディ等、輸入車の主力はやはりドイツ車だ。

 また近年、フランス車の存在感が徐々に増している。PSAはプジョーの他、シトロエンからDSブランドを分離しファッショナブルアイテムとしてのクルマを提案する。