「交渉継続」で
鳩山政権が取り組むべきこと

 それでは鳩山政権は、5月末までにどこまで問題を決着させ、6月以降なにを「交渉継続」すればいいのだろうか。

 仲井真知事は「沖縄県には在日米軍施設の75%が集中している。過重な基地負担の軽減が必要」と発言している。これは普天間基地の県外・国外移設だけではなく、沖縄全体としてどう「負担軽減」するかが沖縄基地問題の本質だと示唆しているということだ。

 つまり、5月末に鳩山政権は、移設先の決着以上に、沖縄の負担軽減について、なんらかの進展を提示する必要がある。具体的には、2014年までの米軍沖縄基地からの人員削減の確実な実行を米国と合意することだ。

 日本が、米軍のグアム移転費用60億ドルを援助することを確約することも必要となるだろう。それが米国に対する「トラスト・ミー」だ。これで沖縄から8000人がグアムに移転することを確実にし、その上で3500名の海兵隊遠征部隊の移転先を、沖縄県を含む全国の自治体と継続して交渉することを表明することである。

 そして、鳩山首相の要請で米軍普天間飛行場移設問題に関する緊急の全国知事会議が開催されることになったのは、場当たり的な対応とマスコミから批判されているが、その方向性は悪くない。特に、橋下徹大阪府知事は「これだけ重大な事項について国が知事会に協力を求めたのは初めてではないか。これに応えなければいけない」と発言した。

 これはまさに、首相の言葉の「重さ」なのだ。そして、「いま(基地を)受け入れていないところが受け入れるべきで、真っ先に考えないといけないのは関西」と発言したことは重要だ。

 知名度と発信力の大きな橋下知事の発言によって全国知事会が本格的に基地受け入れを検討し始めれば、国民が「鳩山首相が沖縄県外へ基地を移そうとしたが誰も受け入れようとしなかった」ことに気づく可能性がある。6月の激しい退陣要求を乗り切れば、鳩山政権への逆風は止み、攻勢に転ずることができる可能性はある。