創設後わずか1年あまりだというのに、多方面から買収の標的になっているベンチャー企業がある。 フォースクエアだ。
フォースクエアは、ひとことで言えば、ソーシャル・ネットワークとロケーション・サービスを組み合わせ、儲けようと企んでいるサービスだ。仕組みはこうだ。
スマートフォンにフォースクエアのアプリをダウンロードして、登録する。ユーザーの居場所をリアルタイムで認識するスマートフォンのGPS機能を利用して、フォースクエアは周辺のスポットを画面にすぐさまリストアップする。
スポットには、レストラン、ブティック、スーパー、公園などさまざまなものがあるが、今いる場所の周辺でどんなことができるかが分かる。さらにフェイスブックなど他のソーシャル・ネットワークとあらかじめリンクしておくと、友達が今どこにいるのか、どんなところへ行ったのかも分かるようになっている。そのスポットに関する他のユーザーのコメントも書き込まれていて、そこに行くべきかどうかの参考にもなる。
さて、そのスポットをクリックして、そこに関心があると「チェックイン」する。実際にそこに行かなくてもバーチャルにチェックインするだけだが、フォースクエアはこのチェックインという行動に対して、さまざまなレベルの「バッジ」を設けている。
初めてチェックインしたユーザーのための「祝・入場」といったようなバッジもあるが、その他はフォースクエア独自の決まりで定められた基準によるもの。その決まりはよく分からないものの、躍起になったユーザーができるだけたくさんの種類のバッジを得ようとすれば、フォースクエアにとってはしめたものだ。ゲーム感覚でユーザーが競うようになれば、アクセスが増えるからだ。