WHのダニエル・ロデリック社長(左端)は「燃料・保守が、盤石である」と再三強調した Photo:REUTERS/アフロ

 子会社である米原子力最大手、ウエスチングハウス(WH)の過去の1000億円を超える巨額減損を隠していた東芝が、11月末、原子力事業の業績推移を公開した。

 公表資料によると、WHは2013、14年に営業赤字を計上していた。また、WH単体が巨額の減損を計上した12、13年度、東芝連結決算では二つの評価手法を駆使することで減損を回避していたが、その理由は「外部の専門家のアドバイスも得た上で、評価を実施した」とその妥当性を強調した。

 だが、過去の業績より、業界関係者の注目を集めたのが、将来展望だ。

 その一つが、WHが今後15年の原子力発電所新規建設の目標として掲げた、64基という数である。

 この目標数はもともと、WHの資産価値が妥当かどうか判定する14年度の減損テストに際し、WHの将来価値の前提として監査法人などに提示したものだ。

 WHの64基目標に対し、東芝連結では「現実的に見た」(志賀重範副社長)受注数として46基を前提にした計画が立てられた。それでも業界の常識からすると、高い目標だ。そしてそれを基に東芝は原子力事業について、18年からの12年間の平均で、売上高を現状の2倍以上の1兆4000億円、営業利益は現状の5倍の1500億円を見込んでいると発表した。