「締め切りギリギリだけど、仕事が終わった! やった!」。この達成感や気持ちよさ、皆さんご経験ないでしょうか? しかし、締め切りギリギリ達成は、巡り巡って時間の浪費につながるのです。
仕事に追われるのではなく、
常に追いかけよう!
「締め切り」についてお話しします。あなたは締め切り前に、余裕をもって仕事を終わらせるタイプですか? それとも、締め切りギリギリで仕事を終わらせるタイプですか?
まず、「仕事って、なぜか締め切り(期限)までに終わるよね」という不思議な経験を、みなさん一度は味わっていることでしょう。
仕事とは、定められた期限まで膨張してしまう、と言われています。なぜなら人間は「◯月◯日が期限だ」と思うと、無意識にそこまでに終わるようなペース配分をしてしまうものだからです。
私も一時期、優先順位をつけることと期限管理がいきすぎたあまり、締め切り期限や納期キッチリに仕事を割り振り、しかもその「期限」をモチベーションの源泉にしてしまっていました。つまり、締め切りギリギリに仕事を終えたときの快感にハマってしまっていたわけです。
こうして私は、「お尻に火がつくまで何もできない」というタイプになってしまいました。
ところが、お尻に火がついたら仕事をするということを繰り返していると、「時間に追われている感じ」からくる苦痛が半端ではありません。しかも、期限ギリギリに仕事をする常習犯だったので、顧客も気が気でなかったのでしょう。間際になると、催促の連絡が入ることもしばしばでした。催促は心理的プレッシャーにもなりますが、進捗状況を報告する必要が出てくるなど、時間が奪われる要因にもなります。
そこで、締め切りとは別に自分の期限、つまり「自分締め切り」を作り、そこをゴールにするよう心がけることを試してみました。「自分締め切り」とは、相手と約束した締切り期限を1~3日前倒ししたものです。
偽の期限で自分を騙し、自分を追い込んでいるわけです。
するとまず、顧客からの締め切り間際の督促がなくなりました。また締め切りを前倒しにすることで、その仕事に余裕をもって対応できるだけでなく、突発的に予定外の急ぎの案件を頼まれても、引き受けることができるようになりました。
このように本来の締め切りを前倒しした「自分締め切り」を設けることで、「仕事に追われるのではなく、常に仕事を追う人」になることができたのです。