お箸の持ち方を教える方法
――自らの生を喜び、
「感謝の心」をはぐくむ心得14

ソニー創業者の井深大氏も絶賛した『赤ちゃん教育――頭のいい子は歩くまでに決まる』。1983年刊は、アマゾンマーケットプレイスで、28,800円のプレミア価格がついた。
「0歳からの伝説の育児バイブル」としてリニューアルした『赤ちゃん教育』は、子育てジャンルのベストセラーになり、第6刷が決定。海外からも次々翻訳オファーが届いているという。
そして、いよいよ「ほかの本を読む前に、この一冊だけかならず読んでください」と、カヨ子ばあちゃんが熱く語る、注目の新刊『0歳からみるみる賢くなる55の心得』がリリース。
発売早々、Amazon.co.jpの単行本「総合ランキング1位」を記録。
11月29日の「読売新聞」と、12月7日の「日経新聞」に掲載され大反響となり、第3刷が決定。本連載も、累計74万ＰＶ（ページビュー：サイトの閲覧数）を突破した。
累計34万部突破の「カヨ子ばあちゃん」シリーズ。その中でも、ベストセラーとなった『カヨ子ばあちゃん73の言葉』、『カヨ子ばあちゃんの男の子の育て方』、『カヨ子ばあちゃんのうちの子さえ賢ければいいんです。』の3部作がギュッと1冊に凝縮された本というから、「スーパーＢＥＳＴ版」「ベスト・メッセージ集」と言っても過言ではない。
83歳「脳科学おばあちゃん」の熱いメッセージをお届けする。

“泣き道場”へ入門後
どうやって変身したのか？

 あるとき、
「京香が『カヨ子先生に教えてもらう』と言って、家でお箸の持ち方を練習しないので、今度お箸を持っていきますから、よろしくお願いします」

 という電話が突然かかってきました。

 これは困った問題です。

 この子は、出産が長引き、途中で帝王切開になりました。

 丸い小さな顔の“のっぽちゃん”ですが、表情は乏しく、泣き方も弱々しかったので、私の“泣き道場”へ入門させました。

 私は、この子の心肺機能を高めて、もっと活動的にさせるようお母さんに言いました。そして、お座りもでき始めたある日、普段から頭がやや後ろへ反（そ）っていて、頭を前方へ曲げようとしても曲がらず、うまく下を向けないことに気づきました。

 もしかして脳性の疾患があるのでは？ と心配でしたが、私はお母さんに、

「ちょっと嫌がるかもしれないけど、『おはようございます』『こんにちは』と挨拶させるときに、頭の後ろをチョンと前方へ小突いて、下を向くことができるまでやらせてみようか」

 と提案しました。

 翌日から、挨拶のときは必ず頭を小突いて下を向かせる、京香ちゃん自身の意志で、できるだけ長く下を向かせる、といったお母さんの懸命な働きかけが始まりました。

 それから、およそ3ヵ月が経ち、お母さんの努力と本人もそれらの訓練に応じてくれたおかげで、頭を前方へ曲げられるようになりました。