周囲の理解、労働組合がない……
消化率上昇への道は険しい

 現職社員の口コミを多く集める企業リサーチサイト「Vorkers」も昨年末に独自に集計した有給休暇消化率ランキングを発表した。この調査の場合、1月から11月の間に10人以上の現職社員が回答した企業が調査対象になっているので、ある程度の規模の企業限定のランキングとなる。

 ランキングを上から見ていくと、1位が本田技術研究所の98.3%、2位はNTT東日本の97.8%、3位はNTTコムウェアの95.6%。トップ3に限らず、30位以内のうち、自動車関連メーカーは8社、そしてNTT関連企業が7社もランクインしている。Vorkersの分析によれば、ランキング上位企業の社員の口コミで共通してふれられているのが、労働組合の強さ。企業が体制を整えたうえで、有休の消化具合に組合が目を光らせていれば、やはり休みやすい環境になるのだろう。逆に、「そうでない」企業に勤めている人からすると、この結果を見て、さらに絶望感が上積みされてしまうかもしれないが。

 昨年、厚生労働省は労働基準法を改正し、2016年4月より年5日の有休取得を企業に義務付ける方針を明らかにした。しかし、法案提出は先送りとなり、少なくとも今年4月からのスタートはなくなった。政府は2020年までに有休取得率を70%まで上げることを目標としているのだが、経営者の理解を深めたり、労働者を啓発したり、ましてや労働組合を強化したりなんていうのは、相当な時間がかかるのは想像にかたくない。はたして、残り4年で「祝・達成」となるだろうか。