くり返しの効用は
幼児の特権
歌手の身ぶりを覚えてそっくり似せるのも、それが何度も放映されて目に入っているからで、特にその歌が好きだということではありません。
幼児は同じパターンのくり返しが大好きで、よく記憶できます。
ストーリーが変わっても、その中のしぐさの同じものをマネます。
このことからも、幼児がものごとを覚えるのに、いかにくり返しがよいのかわかります。DVDがあればもっと好都合です。
親が見たものを幼児にくり返し見せると、次の場面をすっかり覚え、先まわりして笑ったり悲しんだり、何度も同じ感動を受けられます。
これも幼児の特権です。
再放送など見逃さずに見せれば、大人が驚くほど難しい内容のものでも理解できるものです。また、見逃されがちな小さな描写も心に留めておけます。
同じものをくり返し見ることで、“ながら見”の初歩を身につけます。
すると、見たい映像は目で追い、手は遊びに使い、聞きたい場面は耳だけ傾け、絵本を見続けることができるようになります。