手首へのダメージは、予後が読めない

 転倒時に手首を強打したことによって骨や筋肉がダメージを受け、左手首が外側へ曲がりにくくなりました。かつ、神経が圧迫されて鋭い痛みが出るようになりました。手首に力をかけると、ナイフを突き入れられたように「ズキッ」とくるのです。怖くて左手がつけません。

 治療・リハビリに通った整形外科医さん曰く、「手首は多くの神経が狭い骨の隙間を縫っている」「痛みは1ヵ月で退くかもしれないし、6ヵ月かかるかもしれないし、一生取れないかもしれない」

 なんと曖昧な……。

 そんな曖昧な状況に、保険の仕組みは寛容ではなく最初は「完治したら支払います」だったのが、ある日「そろそろ治療費の申請期限です」となりました。

 えっ、まだ通院しろって言われてるんだけど……。

 確かにふつう、よほどの重症でもない限り、治療に何ヵ月もはかからないのでしょう。でも後でなにかあっては困るので、S社の担当者に説明・交渉して、「2ヵ月時点でいったん締める」「その後、治療費がかかったり後遺症が残ったりすれば別途協議する」ということになりました(*4)

 ちなみに結局、予後は順調でしたが、完治までは半年かかりました。そしてその間のリハビリは、癒着した組織や神経を引きはがす、つまり痛みのあるところをグリグリ指で押すという、恐ろしいものでした。

すべては、マイナー事象への現場対応力の問題である

 M社のコールセンターも、普段はきっと効率的なのでしょう。でも、「単純入力ミス」という事態にまったく対応できませんでした。そしてスーパーバイザーが直接対応しなかったが故に、延々と伝言ゲームが続きました。

*4 免責証書の「その他」欄に明記された。