今は全方位的に
コンテンツを増やす

 NTTがコンテンツというと、少々違和感もある。具体的には何が起きているのか。

 まず、同社は4Kで撮影したコンテンツを精力的に集めている。映画、ドラマ、バラエティ、スポーツ、音楽など、16年1月現在、国内最多となる約600本の4Kビデオを提供。だが板東氏は「これだけではない」と話す。

「例えば、吉本興業さんにお願いし、新宿『ルミネ the よしもと』のお笑いライブの会場に4Kカメラを設置させていただきました」

 「ひかりTV」には、自主編成のチャンネルがある。このチャンネルで上述のお笑いライブ番組を4K品質で放送しているというのだ。また、板東氏は「大学時代の同窓生だった」、ノーベル物理学賞受賞者・中村修二氏に依頼し、ナショナル ジオグラフィック チャンネルと共同で『THE LIGHT~中村修二が灯した光』というドキュメンタリー番組を制作している。

 さらに、15年12月からは、女性向けサイト「モデルプレス」とコラボし、「モデルプレスTVby ひかりTV 4K」というチャンネルを新たに開設し放送を開始した。

 テレビ局も協力的だ。コンテンツメーカーは将来を見据え、4K放送の制作技術を養っておきたい。そこで板東氏は各テレビ局と協議し、地デジ向けドラマやバラエティを4Kで制作し、地上波ではハイビジョンで、ひかりTVでは4Kで提供する、というビジネスモデルを開始している。

「今は、全方位的にコンテンツを増やしています。まずは4Kに触れてもらうことが大事ですし、やってみなければ、何が『アタリ』かはわからないからです。弊社はさらに、4Kならではの番組がつくれるはず、と考えています。例えば宇宙や深海に4Kカメラを設置し、美しい映像を流し続ける、という可能性もあります。また美術館と協力し、絵画や彫刻を撮影する、といったコンテンツも、4Kの特徴が活きるはずです」