コミュニケーションをスムーズに取れていない状態、つまり研修がうまくいかなかった私は、O「開放した領域」が小さくなっていました。

 O「開放した領域」の面積が小さいということは、他の人にとっては、「どんな人だかよくわからない人」「心の壁がある」と見られてしまいます。ですから、受講者も同じように私に対して心を閉ざしていたのです。

 コミュニケーションをスムーズにするコツは、このO「開放した領域」をできるだけ広くすること、つまり、「オープンハート」です。

 「オープンハート」といっても、ストレートに自分自身をさらけ出せる人というのは、なかなかいないものです。

 人は、どうしても「他人には自分のよいところしか見せたくない」と考えてしまうものです。特に、自分に自信がなかったり、コンプレックスを持っていたりするとなおさらでしょう。

 しかし「よいところしか見せたくない」「ダメなところは見せたくない」と考えてしまうと、H「隠した領域」が大きくなってしまい、結果として、他人に対して壁をつくっているように思われてしまいます。

 私の場合、「新人だけど講師らしく威厳を保たなきゃ……」「失敗してはいけない……」と考えて緊張していたことで、受講生に対して壁をつくってしまっていたのですね。

 でも、スリッパを飛ばして大笑いしたことで、H「隠した領域」にあった私の素顔がO「開放した領域」に移り、O「開放した領域」が一気に広がったため、よい結果につながったのだと思います。

 誰かと話すとき、知らず知らずのうちに緊張してしまっていませんか? 「よく見られたい」という気持ちで、身体がガチガチになっていませんか?

 そんな時は、まずリラックス。

 話し始める前に、大きく息を吸ってゆっくり吐いてみるといいでしょう。それだけでも、緊張はずいぶんほぐれるはずです。リラックスすることが「オープンハート」への近道です。