日本では、新品時だけ価格が異常に高く、中古になると値段が大きく下がる。

だが、それを使うときの価値は新品とさほど変わらない。この中古価格と使用価値との歪みに着目すれば、誰でもお金持ちになれるというのが『ベンツは20万円で買え!』の内容だ。「新品神話」を抱く日本人に多くのヒントを与えるエッセイの一部を紹介しよう。

高性能タイヤで
中古車の満足度がアップする

 最近はクルマに乗らない若者が増えているという。乗らないどころか、免許すら持っていない。これは、実にもったいないことだ。

クルマがあると人生が楽しくなる。真夏に海までドライブに行ったり、夜中にコンビニに行ったり、彼女とのデートに使ったり、自分の思い立ったときに、すぐに行動できる。そして、人生を豊かにするチャンスが増える。

 例えば、いい不動産が出てきたときに、すぐ物件調査に行ける。優良な物件を探し当てて購入すれば、家賃収入で人生が豊かになる。

 思い起こせば、高校生の頃から乗り物が好きだった。パンチパーマをあてて、学生服の太いボンタンを風になびかせて、単車で通学していたときもあった。単車の後部座席に、好意を寄せていた女子生徒を乗せてデートもした。いまや中年隊となり、血糖値が上昇したワタクシにも甘酸っぱい青春時代があった。

 現在のワタクシの移動手段はほとんどクルマだ。電車や地下鉄にはめったに乗らない。バスはもっと乗らない。つとめ人を卒業してからは、1年のうち数回しか乗っていない。ワタクシにとってクルマは人生そのものなのだ。

 クルマ不要論を唱える人に理由を訊くと、「クルマを買うお金がないから」と答えることが多い。クルマを買うと、数百万円ものお金がかかるという思い込みがあるようだ。雑誌やテレビで広告しているクルマの価格だけを見れば、それも当然だろう。

 最近は、軽自動車でも新車だと100万円以上する。中には200万円以上する車種もある。新車を購入しようと思えば、日本人の平均年収をはるかに超える収入が必要になる。

 しかし、クルマが高価であるというのは誤解だ。中古でもいいと割り切れば、クルマを安く購入する方法はいくらでもある。

 ワタクシ自身、クルマは大好きだが、何百万円ものお金を投入しない。安い中古車をよく整備して、グリップする新品のタイヤに交換しよう。それだけで、中古車でもかなりの満足感が得られる。

ヨコハマタイヤのアドバンネオバという高性能タイヤを履けば、軽快なハンドリングと横G(横加速度)に強い剛性で、毎日の運転が楽しくなる。つまらない職場の通勤でも、出社と帰社のときだけは気分が高揚する。