育休を申請する傍らで不倫
素行が酷い若手議員の「なぜ」

宮崎謙介議員の「育休不倫」は永田町を激震させた。なぜ「トホホ」な若手議員が増えるのか。彼らの恋愛・結婚観の背景にある永田町の因習を暴く

 今年は「不倫」スキャンダルの当たり年のようだ。

 まずは1月、人気女性タレントのベッキーさんとゲスの極み乙女。のボーカル川谷絵音さんの関係がスクープされた。普段、あまりゴシップネタに関心の無い筆者も、どちらも好きな芸能人同士のスキャンダルだったため、連日の報道に注目してしまった。

 それに続くようにして2月、国会議員の育児休業制度導入を訴えていた自民党の宮崎謙介衆議院議員(35)が自身の不倫騒動で辞任することとなった。

 単なる国会議員の不倫スキャンダルであれば、似たケースは過去にもあった。女優の水野真紀さんを妻に持つ自民党の後藤田正純衆議院議員、民主党の細野豪志衆議院議員などがそれだ。前者はホステスとの、後者は元アナウンサー・山本モナさんとのキス写真を写真週刊誌にすっぱ抜かれたが、2人とも特に議員辞職には至っていない。

 今回、宮崎議員が辞職という事態にまで発展した理由は、同じく衆議院議員である妻・金子恵美さんの出産と時期が重なっていたこと、育休取得を一方的に宣言しておきながら、身重の妻を顧みずに巨乳タレントを家に連れ込んだ図太さなどが、国民感情を刺激する材料となった。夏に参議院議員選挙を控えている自民党のイメージを傷つけてしまったというプレッシャーもあって、辞任を余儀なくされたということだろう。

 一有権者としては「やれやれ…」という感じである。妻の金子恵美衆議院議員を不憫がる声もしばしばあるが、宮崎議員は元々女癖が悪い前科があったという噂や、他にも不倫相手がいたという話もあるため、ある程度覚悟した上での結婚だったのではないかと、筆者は思ってしまう。むしろ、本当に可哀そうなのは、永遠にネット上に残ってしまう記事等をいずれ読むことになるであろう、新しく生まれてきたお子さんの方だ。それは、今筆者が書いているこの記事も含めて、だ。

 今回の騒動で議論されるべきこと、それは宮崎議員に代表される若手議員の「質」の問題に他ならないと、筆者は感じている。

 そもそも、国会には若手議員は極めて少ないが、その数少ない若手議員のワキがあまりにも甘すぎやしないか。昨年から上西小百合衆議院議員(32)の国会ズル休み疑惑、武藤貴也衆議院議員(36)の金銭トラブル問題、そして今回の宮崎謙介衆議院議員の不倫騒動と、「いくらんなんでも」と首を傾げたくなる事件が続いている。

 今夏の参議院議員選挙から18歳選挙権が実現し、若者が政治に参加する機運が高まりつつある今、若手政治家の信頼が低下することは避けたいものだ。なぜ、若手議員のスキャンダルは絶えないのか。若手政治家が増えれば、恋愛・結婚・出産はつきものとなるが、永田町の人々の恋愛・結婚事情がどうなっているのかについても、気になるところだ。