筆者の「むすめと!ソラリーマン」写真。グローバルを意識して、ハイスピードで跳躍した

「とにかく、スピードが早い。(以前の会社では)当然 社員がいて主任がいて課長がいて部長。根回しして段階踏んで決裁を取るまでに1ヵ月かかるとか。今は今日言って明日からって感じかな。そのスピードにびっくりしましたね。負けますわ。あのスピード感には。日本メーカー

 彼が言っていることは大げさではなく、海外の多国籍企業では当たり前のことなのだ。その当たり前のことが日本ではできていないところが大問題なのに、一番の問題はこの問題を深刻に捉えていない日本人マインドなのである。

日本は「仕事後進国」?
致命的なトロさに気づくべき

 ちなみに筆者は、デロイトコンサルティング東南アジアにて、シンガポールを基軸にアジア全域の日系企業進出支援を行っていたが、欧米多国籍企業と日系企業では圧倒的なスピード差があり、驚愕したものだ。

 たとえば、アジア全域の業務統合の基幹システム(ERP)導入プロジェクト。日系企業は1ヵ国に1年ほどかけて導入していたが、欧米多国籍企業がシステム導入に業務改革も含めて、10ヵ国を10ヵ月で完了してしまったのを見たときには、この違いに唖然としたものだ。

 日本では大規模プロジェクトでは、よく「Go/No-Go Meeting(実施するか否か)」とプロジェクトの実施可否判定を行うが、海外ではこんなものは存在しない。「Go/How Meeting(実施する。じゃあどのように?)」と、プロジェクト達成に向け動く前提で実現方法を模索していく。日本流の「Yes, let me think」(了解。じゃあ、どうするか考えさせてくれ)ではなく、グローバルは「動きながら考える」のが基本スタンスなのだ。

 またつい先日には、「シャープへ出資、最大2000億円減……鴻海打診、機構の3000億円下回る」という記事が報じられたが、意思決定のスピードの遅さが首を絞めた典型例だ。トロトロちんたらし続ける様子は、外国人には理解しがたい「無意味ワールド」だ。結果、シャープは選択肢が狭まり、再生機会を大幅に逃したと言える。