この例からも読み取れるように、ビジネスにおいてスピードの遅さは致命傷につながる。逆にこのスタンスを速めることができた旧三洋電機・白物家電事業は、15年連続の赤字を黒字転換させることに成功したそうだ。

ビジネスはスピード! 遅さは自らの首を絞めることをよくよく肝に銘じ、本気で社内の業務改善に即刻着手すべきだ。

コラボ下手を改善せよ!
メンバー全員がリーダーシップを

世界一美しいと評されるシンガポール動物園にて。会社の人間と信頼関係が気付けないと、仕事の効率も下がる。余暇の時間を作るためにもコラボレーションは大事だ

日本人は世界的に見ても、協業(コラボレーション)がヘタだ。これは日本が得意としている「チームワーク=号令のもと一糸乱れぬ行動をすること」に関してということではなく、人種や価値観の異なる人々と考え方をオープンに話し合って仕事を進める協業が下手だということだ。

 日本社会では、ちょっと質問したり、少し意見を述べるだけで怒られてしまう場合があるので、気軽に「色々なことを聞いても良い人」が限られる。それに比べて外国人は、実にうまく対処する。異なる意見や考えを笑顔で聞いて、お互いに素直に話し合って議論する。また上司にしても、海外では上下関係があまりなく、フラット。友人のようにフランクに接する場合が多い。

 上司の仕事の本分は、上下関係よりも自分のチームに最大限のアウトプットを出させることなので、「How can I help you?(なんか手助けできないか?)」「Any problem?(何か問題あるか?)」と、上司のほうから積極的に気にかけて問題点を聞き出し、部下がより働きやすい環境でアウトプットを出しやすいよう、サポートしているのだ。このような環境下であるからこそ、ガチンコ本音で発言しやすくなり、新しい価値観を生み出しプロジェクトを進めることができる。

 もちろん、反対意見も歓迎される。これは、ディベートテクニックとして相手に反対意見をぶつける「悪魔の代弁者(Devil's Advocate)」という手法を使い慣れていることもある。しかし、日本社会では理論的にディベートテクニックを使うことさえも、「異なる意見=相手の思想を否定=相手が嫌い」と捉えられてしまい、ケンカした小学生のように仲が悪くなってしまう場合もある。