「あなたは一般ですか?それとも推薦ですか?」

 最近では、人事部の懸念を受けてか、就職活動でこのような質問をされた学生がたくさんいるようです。ちなみに一般とは受験組のこと。さらに推薦であることを伝えると、「採用に不利である」との噂が広まっているようです。

「『AOか推薦入学です』と答えると、その後企業から連絡がなくなる。あるいは同じ大学・学部の同級生で受験組は続々と内定を取っているので、企業が推薦組を避けているとしか思えません」

 と、取材した学生は主張します。ちなみにマイナビが大学生の入学方法と内定率の関係を調べたところ、一般入試で入った大学生の内定率は60.1%。ところが推薦組は51.6%と10%近く低く、AO入試組に至っては43.6%という結果になったようです。この噂に関する是非は回答しかねますが、会社が推薦組を採用して痛い目に遭ったとの声は筆者もたくさん聞いたことがあります。ただ、「そうはいっても推薦組を採用しないといったら採用できる人材が限られ過ぎる」のが実態でしょう。

 文部科学省によると、2014年度の大学入学者のうち、私立大学ではAO入試が8.6%、推薦入試が34.4%と受験を知らない割合が4割超となっています。

 なかにはAO入試を経験していない世代の方もいらっしゃると思いますので、ここで説明を加えておきます。アドミッションズ・オフィス入試が正式な名称で、大学の出願者自身の人物像を学校側の求める学生像(アドミッション・ポリシー)と照らし合わせて合否を決める入試方法です。自己推薦方式とも呼ばれ、面接や小論文などで評価を行って合格者を選抜します。あるいは各種コンテストや弁論大会など、所定のコンテストで優秀な成績を収めた受験生に対する入学枠を用意している大学もあります。

 ちなみにSTAP細胞論文の不正問題が騒がれた小保方氏は早稲田大学に「AO入試」で入学しています。また、小保方氏だけでなくスポーツや芸能界から大学入学した学生にAO入試組は多く、「問題があるのでは?」と指摘する人も少なくありません。このAO入試を含めた大学受験を知らない「推薦組」はこの10年で比率が大幅に増えたので、職場での接触機会が増えました。