このような面白いやりとりをした後輩は、肩書が変わりポジションが高くなればなるほど、鼻高々で横柄な人が増えていくと思っているようでした。

 もちろんすべての方にあてはまるわけではないかもしれませんが、これまで秘書として10名のエグゼクティブを補佐してきた私の実体験に基づき申し上げるとするならば、「役職の高い方は、穏やかで謙虚な人が多い」という印象を受けます。

 プライドの高い人と仕事をして、「もうこりごり」と嫌になってしまったという経験をお持ちの人もいらっしゃるでしょう。

 どのようにプライドとつきあっていくのか、つまり、「プライド」の持ち方しだいで、相手にあたえる印象が大きく変わります。

一流のリーダーは
「自分の存在価値」を知っている

 ここで、「プライド」という言葉を見てみましょう。

「プライド」を辞書で引いてみると、「誇る心、自分を尊び、品位を保とうとする心」と書かれています。

「プライド」とは、「自分への誇り」であり、「自分を尊ぶ心」。

 自分に誇りをもっている人は、無理して品位を保とうとしたり、過剰に誇示したりする必要がないので、いつも「自然体」でいられます。

 また、自分に誇りをもっている人は、自分の「存在価値」を知っています。

 そして、そのことを自分できちんと認めています。

 驕ることなく謙虚に、なぜ今自分はここに存在するのか、自分の「存在」の理由をも理解し、受け入れています。

 一流のリーダーと呼ばれる方たちは、まさにそういう人たちのことです。

「自信」と「過信」の違いを心得ており、横柄な態度で話しかけたり、偉そうに指示をしたりすることはありません。何かの力を借りて、自分を誇示する必要がないからなのでしょう。

 後輩の言う、いわゆる偉そうにしている人たちの多くは、「肩書」の力を借りることで、自分を保っている人たちのことを指しているのだと思います。「肩書」それ自体にプライドをもっている人は、横柄な人が多いのかもしれません。