結果は、4ヵ月で8.4億円の販売目標があっさり達成され、限定として用意された品は高額にもかかわらず、完売。
経営コンサルタント・作家。株式会社ALMACREATIONS代表取締役。日本最大級の読書会「リード・フォー・アクション」主宰。上智大学外国語学部卒。ニューヨーク大学経済学修士、ペンシルバニア大学ウォートンスクール経営学修士。コンサルティング業界を革新した顧客獲得実践会を創設(現在「次世代ビジネス実践会」)。のべ2万人の経営者・起業家を指導する最大規模の経営者組織に発展。わかりやすい切り口、語りかける文体で、従来のビジネス書の読者層を拡大。「ビフォー神田昌典」「アフター神田昌典」と言われることも。『GQ JAPAN』(2007年11月号)では、「日本のトップマーケター」に選出。2012年、アマゾン年間ビジネス書売上ランキング第1位。著書に、『あなたの会社が90日で儲かる!』『非常識な成功法則【新装版】』『口コミ伝染病』『60分間・企業ダントツ化プロジェクト』『全脳思考』『ストーリー思考』『成功者の告白』『2022――これから10年、活躍できる人の条件』『不変のマーケティング』『禁断のセールスコピーライティング』、監訳書に、『ザ・コピーライティング』『伝説のコピーライティング実践バイブル』『ザ・マーケティング【基本篇】』『ザ・マーケティング【実践篇】』などベスト&ロングセラー多数。
完売後、同社ホームページに掲げられた「完売のお知らせ」を見ると、買えなかったことで、さらなる購買意欲がかき立てられる(出典:カゴメ株式会社ニュースリリース)。
ちなみに、「日付や年」を入れるのは、「新情報」として目を惹きつける「(顧客への)社外的」意味があるが、もう1つ「(スタッフや関与者への)社内的」な意味合いもある。
「日付や年」は、「対内的」には目標やゴールとなるからだ。鉄道、飛行機、道路などの新しい交通インフラ広告のコピーには必ず「日付や年」が入る。たとえば、以下がそうだ(※実際のクリエイティブ例は、本書で紹介)。
「3・26 2016 物語がはじまる、北海道新幹線」
(北海道新幹線)
「3.14開業」
(北陸新幹線)
「2015年3月7日16時 いよいよ開通」
(中央環状線 山手トンネル)
「新東名 4月14日 15時開通」
(新東名高速道路)
「3.12 九州新幹線全線開業」
(九州新幹線)
それを宣言することで、多くの利用顧客へ向けた「社外的期待感」、そしてサービスを提供する大勢の関与者へ向けた「社内的プレッシャー」を同時に与えているのだ。
新製品リリースは、プロジェクトであることが多い。
そして、プロジェクトは、期日ギリギリまで準備に追われるのが常だ。顧客が心待ちにする期日を掲げることで、火事場のバカヂカラを引き出すことができる。
交通インフラ事業ほどの国家プロジェクトでなくても、身近な新サービスや新店舗の案内でも同様である。
もし、あなたが多くのメンバーを率いて、新リリースを控えているのであれば、2つの意味合いを利用してみるといいだろう。