若者たちの意見に共通しているのは、「年上がインスタをやること自体は問題ないが、それによって、自分が気を遣う相手とのコミュニケーションが発生するのを恐れている」ということだ。こんな意見もあった。

「インスタは、フェイスブックほど全ての年代に流行していない。今は、ほぼ若者だけ。だからこそ、身内というか、仲の良い内輪でできる。フェイスブックのように広まると、その内輪感を保つのが難しい。設定などでできるとはいえ、どうしても漏れがある」(24歳/女性)

 若者が恐れるのは、「中年世代がインスタを始めること」よりも、その影響で「自分の意図しない相手がコミュニケーションの輪に入ってくること」だと言えよう。単純な年齢だけの問題ではなさそうだ。

論点は「年代」ではなく「聖域」
若者の参入に困惑するおじさんも

 論争の発端となった冒頭のブログも、実は似たようなことを述べている。年上に対してだいぶ挑発的な口調のため、真意が伝わりにくいものの、主張の核心は、ブログにある以下の部分だろう。

「ネットと実社会のキャラが微妙に違っていて、SNSではネットのキャラになれたのにリアルな知り合いの目上の方々とそこで繋がると色々崩壊するんだよね。リア充アピールは、友達にしてるわけで、上司や親戚にしてるわけじゃない」(原文ママ)

 つまり、自分より年上の中年世代にインスタが普及すると、いずれは会社の上司などにアカウントを探されたり、フォローされたりするかもしれない。そうなると、「リアルでつながりのある、断りにくい目上の人」が自分のSNS界隈に入ってきてしまう。

 本来の主張は、「おじさんおばさんはやらないで」ということではなく、本文に出てくる「自分と友達だけの世界、聖域」を守りたいということなのだろう。

 ここまでの話にも出てきたが、インスタには閲覧制限をかけたり、フォロワーを限定するなどの設定は用意されている。そのため、このブログの主張が正しいとは言い難い。しかし、そこにある憂慮、つまり年上世代がインスタをやることで「望まない人と繋がりを持たなければならない」という恐れを持っている若者は少なくないと言えるだろう。

 ブログへの賛同コメントを改めて見ると、やはりこの主張への共感が多い。「リアルとネットのキャラを分けたい、わかります」「ネット上では繋がりたくない人居ますし、そんな人には見られたくない投稿もあります」「言い方に問題あるが、『この話、自分を知る多くの人に聞いてもらいたいけど、あの人には知られたくない』ときってありますよね」などのコメントがそれだ。