先日のテレビ番組で元国会議員であった杉村太蔵氏が「議員は何でもかんでも経費にできる」と呆れながら語っていたが、重税で議員が国民の税金を吸血鬼のように吸い続ける国で、その社会が健全に発展した試しはない。ましてさらに消費税が上がろうとしているタイミングで、今回の政治不信が招いた傷は深い。

「どうせ国民はあほだから、この場をしのいで、メディアに他の話題を振りまけば、一週間後はベッキー不倫問題しか関心ない」とでもいわんばかりの、不誠実きわまる苦しい会見であった。しかしあの会見を見て、「調べられたら俺も一巻の終わり」と思ってる政治家も少なくないだろう。

 是非、週刊文春だけでなく様々なオンブズマンや市民団体に、各都道府県の知事及びその前任者のレシート状況を精査していただきたいものである。

一流は、急に査察されても、何も出てこない

 民間企業では、業界のリーダーは、常に規制当局から最も厳しい監視を受けるが、政治のリーダーも第三機関から資金使途をチェックされるべきではないか。

 私が大昔働いていた外資系の某投資ファンドでも、ある日いきなり金融庁から派遣された職員がやってきて、段ボールにいろいろ詰めて査察に入られたことがある。彼らはオフィスの一角に陣取って、何日も何日も居座り洗いざらい調べていくのだ。

 その時の会社の対応に感心したのだが、「うちは業界のリーダーだからこういう査察がくるのは当たり前。積極的に応じて、いろいろ教えてあげなさい」とまで言うのである。

 こういう時に小さな不正が一つでもあると、明日の朝刊で大きく見出しを飾ることになる。実際私が働いてきた複数の外資系金融機関でも、「自分の行動がすべて見られていて、明日ウォールストリートジャーナルの一面を飾っても恥じない行為をせよ」と口酸っぱく教え諭されたものだが、政治家の金銭スキャンダルは毎日、違う人が日経新聞に載っているので、もはや「赤信号みんなで渡れば怖くない」の世界であろうか。

 コンプライアンスに関しては、徹底的に守り通すのが当然あるべき姿なのだが、唯一の例外が政治家である。彼らはまったく精査されることなく、国民の税金で豪遊しまくれるのだ。