また、高齢化社会に対応できる医療体制を整えるために、国は在宅医療の推進に力を入れており、薬剤師や薬局に対しては、在宅業務を担える「かかりつけ」の役割を期待している。

 かかりつけの薬剤師や薬局では、複数の病院や診療所を受診する患者が持ってくる処方せんを一元的に管理し、薬の飲み合わせをチェックや健康管理のあめのスキルが必要になる。

 特定の医療機関の処方せんを集中的に受け付けるだけの大型門前薬局の存在は、在宅医療を推進したい国の医療体制にも逆行する。

 そこで、今回の改定では、大型門前薬局や巨大薬局チェーンの報酬を引き下げる措置をとったのだ。

 一方で奇妙なルールも導入された。それが、おくすり手帳をめぐる「薬剤服用歴管理指導料」の扱いだ。

おくすり手帳を持参しても
安くならない大型門前薬局

 今年度の調剤報酬の改定で、「調剤基本料1」を算定している一般的な薬局の薬剤服用歴管理指導料は、次のように改定された。

1.過去6ヵ月以内に来局し、おくすり手帳を持参した患者は、処方せんの受け付け1回につき380円(患者負担は3割で約110円)。

2.はじめて来局したり、おくすり手帳を持参しなかった患者は、処方せんの受け付け1回につき500円(患者負担は3割で約150円)。

 おくすり手帳を持っていけば、患者の負担は1回あたり約40円安くなる。

 ところが、大型門前薬局やチェーン薬局など、「調剤基本料2」「調剤基本料3」を算定している薬局では、患者がおくすり手帳を持参してもしなくても、薬剤服用歴管理指導料は500円とする例外規定が設けられたのだ。