医師や看護師と共に医療現場を支える薬剤師。薬を取り巻く現状をどう見ているのか。『ダイヤモンドQ』編集部では、薬剤師の覆面座談会を開催し、いろいろと本音を語ってもらった。

◆座談会参加者プロフィール
 
Aさん
調剤中心の薬局を複数店舗経営。薬剤師歴35年
Bさん
病院の薬剤部門責任者。薬剤師歴30年
Cさん
全国チェーン薬局の医療安全担当。薬剤師歴23年
Dさん
系列店舗の収益改善指導を担当。薬剤師歴22年

──「安かろう」「悪かろう」のイメージが強かったジェネリックについて、どう考えていますか?

 15年ほど前は先発薬と比べると血中濃度の差が大きい粗悪品もありましたが、今はとても良くなった。

 ジェネリックは有効成分が同じでも防腐剤や添加剤などは異なります。後発であるジェネリックの方が防腐剤や添加剤などの品質が向上しているため、先発薬よりも優れているジェネリックもあります。

 湿布薬や目薬などの外用剤は先発品との違いが出やすいですね。それは同じ有効成分であっても、湿布薬ならば、剥がれやすかったり、かぶれやすかったり、使い心地が異なりますから。目薬でも添加剤によって、刺激感などの差し心地やコンタクトレンズに使えるかどうかなどの違いが出ますからね。

 うつ病など精神病の薬や睡眠薬、下剤などの場合、患者の心理がかなり効き目にも大きく影響します。そのせいか、精神病関連のジェネリックは色や形が先発薬と似ているジェネリックが多いですね。

 うちでは患者さんに何日間か試していただいてから、替えるかどうか判断してもらいます。ジェネリックは断然安いし、最近は先発薬を出している大手新薬メーカーやその子会社が出しているものも多く、安心ですからね。

 ジェネリックの薬価は高くても先発薬の6割ですからね。