シリコンバレーのすごい履歴書、
その「三大数字」とは?
シリコンバレー、戦略コンサル他、世界の最前線で、超一流は何をしているのか?
答えは「Bullet Points(ブレットポイント)」と呼ばれる“箇条書き”によるコミュニケーション。
箇条書きは、英語や会計、そしてロジカルシンキングと同じくらい世界的に求められているスキルなのだ。プレゼン、企画書、報告書、メール、議事録。あらゆるシーンで活用されている。最新刊『超・箇条書き』の著者、杉野氏にその詳細を語ってもらう。
日本の履歴書とは、
「ここ」が違う!
海外の履歴書は箇条書きでつくられることが多い。穴埋めボックスやベタ書き部分が多い日本の履歴書と比べると、その違いは一目瞭然だ。
シリコンバレーなどで自分をアピールし、仕事を得ているプロフェッショナルの履歴書は箇条書きのオンパレードだ。下図を見てほしい。
先に断っておくと、海外でも「米国では顔写真は載せない」など、国によって履歴書のフォーマットは違う。
だが、箇条書きの使い方はどこも同じようなものだ。日本と違い、数字をとにかく入れ込む傾向がある。特に
・権限をもっていた金額
・マネジメントしていた人数
・売上や利益などの結果の計数
これらは海外の履歴書の三大数字といえる。自分のアピールポイントを明確にして伝わりやすくしているのだ。
ちなみに、海外の箇条書きでは一般に新しいものから古いものへと順番に経歴を記していく。日本の履歴書が一般に古い経歴から記していくのとは対照的だ。
どちらがよいか。相手が嫌がらないなら、新しいものから書くべきだ。
なぜなら、前回の記事で触れたことだが、「相手が期待している答え」から伝えていくほうがフックになるからだ。
自己紹介をしてもらうときに、現職よりも過去の職を先に聞きたい面接官なんていないだろう。
余談だが、そう考えると、日本の履歴書で古い経歴から記していくものは、企業のグローバル化が進んでいくといずれ無くなるのかもしれない。
凡庸にして最強スキル、それが箇条書き
「今話したことを、箇条書きにしてもらえませんか?」
学生や若手ビジネスパーソンと話していると、「流れるように話すが、何を言いたいかがわからない」という場面に出くわす。
しかし冒頭の質問をすることで、「なぜ意味が理解できないか」を明らかにできる。結論、あるいは結論に至るまでの論理の曖昧さが、箇条書きにすると一目でわかるからだ。
箇条書きを見れば、その人の思考、そして伝える力のレベルがわかる。
私は米国のシリコンバレーで、そして外資系のコンサルタントとして、グローバルビジネスの第一線の人たちと仕事をしてきた。ビジネススクール、INSEADのMBAプログラムでは、世界60カ国から集まった次世代のリーダーたちと一緒に学んだ。
彼らに共通するのは、箇条書きが抜群に上手いということだ。
箇条書きは、英語や会計、そしてロジカルシンキングと同じくらい世界的に求められているスキルだ。もちろん箇条書きという名称ではなく、世界的には「ブレットポイント(Bullet Points)」と呼ばれて使われている。
シリコンバレーで出会った起業家たちも、箇条書きを効果的に使う。プレゼンの最初と最後のページなど、鍵を握るところでだ。世界一ともいえるシリコンバレーの激しい時間競争の中で、目的や結論を短く、かつ魅力的に一瞬で伝え、投資家や従業員を動かしていた。
日本企業のビジネスパーソンが、目的や結論のわからないプレゼンを長々とし、相手に無視され、せっかくのチャンスを逃していたのとは対照的だった。
プレゼンというと、カラフルな図やグラフが並ぶものとイメージしている人も多いだろう。しかしプレゼンに限らず、人を動かすのに最も必要なのは「言葉」だ。その言葉を短く、魅力的にまとめた「箇条書き」がプレゼンの成否を握るのだ。
世界の最前線では、「短く、魅力的に伝える」ツールとして箇条書きが選ばれ、そして使われている。プレゼンに限らない。企画書・報告書づくり、メール作成、議事メモ、会議のファシリテーションなど、「短く、魅力的に伝える」箇条書きは、あらゆるビジネスシーンで使われている。
そこには共通の技術がある。わずか数行の箇条書きであっても、繊細で精巧な工夫が必要なのだ。
短く、魅力的に伝える箇条書き。そして人を動かす箇条書き。それらを『超・箇条書き』と呼ぶこととする。本書はそのエッセンスを伝えることが目的だ。
「たかが箇条書き」と、箇条書きを笑う者は箇条書きに泣く。目の前にあるチャンスを逃すことになる。たった数行の箇条書きで、あなたの明日が変わる。さあ、『超・箇条書き』のトレーニングを始めよう。
4万部突破のベストセラー!
『超・箇条書きーー「10倍速く、魅力的に」伝える技術』
シリコンバレー、戦略コンサル他、世界の最前線で、超一流は何をしているのか?
答えは「Bullet Points(ブレットポイント)」と呼ばれる“箇条書き”によるコミュニケーション。箇条書きは、英語や会計、ロジカルシンキングと同じくらい世界的に求められているスキルなのだ。
「短く、魅力的に伝える」。それが箇条書きの強みだ。
◆経営者や投資家を動かす「短く、魅力的な」プレゼン
◆無駄な情報がそぎ落とされた、企画書・報告書
◆ポイントが明確で、かつ一瞬で理解できるメール
◆意見が飛び交う会議をまとめるファシリテーション
箇条書きは、あらゆるビジネスシーンで活用されている。
そこには共通の技術がある。わずか数行の箇条書きであっても、
繊細で精巧な工夫が必要なのだ。
箇条書きを見れば、その人の思考、そして伝える力のレベルがわかる。
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