取材した精密機械メーカーで営業部門に配属された若手社員のDさん。彼の教育担当であるSさんとの会話の際に、ある問題が起こりました。面倒見のいいSさんが「困ったことがあれば、気軽に連絡をくれればいいから」と、自身のLINEのIDをDさんに教えてくれました。業務時間を超えての後輩指導。微笑ましい話です。Dさんも真面目に仕事に取り組み、ときには自宅で仕事についての反省をすることがありました。そんなとき、SさんにLINEをしてお互いに連絡を取り合うのが当たり前になっていました。

 そして、数ヵ月後。Sさんは体調を壊してしまったので、その日は会社を休もうと、LINEでSさんに「風邪気味なので欠勤させてください」というメッセージを送りました。ところが、Sさんはメッセージを見ていませんでした。LINEを使うのは勤務時間外。出社したら、同僚とのコミュニケーションは社内メールしか使わないからです。

 会社でLINEを見るのは昼休みと決めていました。そのため、Sさんの欠勤は社内で共有されず「無断欠勤」したことになりました。そもそも仕事のコミュニケーションが社内メールでなかったこともあり、2人とも社内で厳しく叱られることになりました。

先輩社員にスタンプだけでお礼
注意をすると後輩は…

 LINEといえば、スタンプが魅力の1つですが、スタンプがトラブルの元になっているケースもあるようです。

 先日、広告代理店に勤務している知人と話していたときのことでした。彼の職場の3つ年下の後輩から社内メールにペコリとお辞儀したスタンプのような画像が送られてきました。「このスタンプの意味は何か?」と思いを巡らせていると、前日にランチをご馳走したのでおそらくお礼に違いないと理解しました。ただ、そのあとに、

・お礼はスタンプでいいのか?
・そもそも仕事上のメールでスタンプは失礼では?

 といった感情が湧いてきたので、

「このスタンプは感謝の意味ですか?よくわからないので、文字で教えてください」

 とキツめの返信をしたところ、

「大変失礼しました。昨日はおいしいランチをご馳走いただき、誠にありがとうございました。また、メールにての失礼をお許しください。このような振る舞いは二度としないことを固く誓います」

 と妙に堅苦しい返信が返ってきてしまったようです。