仕事終わり、夜風が気持ちのいいビアガーデンでクーッと一杯…。
夏真っ盛り、ビールが美味しい季節です。最近ではクラフトビール人気も高まり、醸造所が併設されたバーも登場。また、ビールの本場ドイツ発祥のイベント「オクトーバーフェスト」も、2003年の日本での初開催を機に、年々盛り上がりを見せ、2015年度には全国11会場、延べ約67万人を集める大型イベントとなっています。一時は「ビールはおじさんの飲み物」というレッテルを貼られていましたが、最近では若い人たちもビールを楽しむようになってきたようです。
ところが、ビール大手5社が7月12日に発表した2016年上半期(1月-6月)のビール系飲料の出荷量は4年連続マイナスとなりました。クラフトビール人気が高まる一方、市場全体の縮小は続いています。ビールの美味しい季節、しかしながら、美味しい業績とはいかないようです。
ビール系飲料のメーカー別シェアトップ3は、アサヒビールが39.2%と7年連続の首位、2位のキリンビールは32.1%と前年同期で唯一シェアを落とし、3位サントリーは16.0%となりました。それぞれのメーカーが新商品の開発やプロモーションに力を入れている中、トップ3メーカーの企業文化や働く環境はどのようなものなのか。実際に働いてみなければわからない企業や組織のリアルな姿を、「Vorkers(ヴォーカーズ)」に寄せられた社員クチコミからリサーチするこの連載。今回は、今が旬のビールメーカー3社について見ていきます。
シェアNo.1はアサヒビール、
社員満足度が高いのはどの会社?
まず、Vorkersによる社員満足度を図る8項目の数値評価と、2つの指標(平均残業時間、有給消化率)から見ていきます。この評価項目を総合的に見ることで、社員の職場への満足度が明らかとなってきます。
総合評価でトップだったのはサントリーホールディングス。8つの評価項目のうち6つの項目でトップとなり、他2社を大きく引き離しています。次いで2位はアサヒビール。8つの評価項目では、トップの項目はないものの全体的に高い評価でサントリーに続いています。また、月の平均残業時間が、キリンとサントリーよりも12時間以上少なく、有給消化率も2社にくらべ高いことから、ワークライフバランスを取りやすい環境であることが伺われます。3位となったキリンビールは、「待遇面の満足度」と「法令順守意識」の2つがトップとなりました。
メーカー別シェアではトップを誇るアサヒビールですが、社員からの評価はシェア3位のサントリーが頭一つ抜きんでる形となりました。