アマゾンの「Kindle」などが引き金となって、世界的に話題を集めている電子ブックリーダー。中国でもオンラインゲーム・ベンダーとして知られる盛大(Shanda)からリリースされた電子ブックリーダー「Bambook」が、積極的なPR活動と999元(約13000円)という値ごろ感が手伝って、注目を集めている。Wi-Fi、あるいは3GのSIMカード、ネットにつながったPCにUSBを介するなどしてインターネットが利用できるという。また日本語にも対応しているそうだ。

 だが、こうした中国の電子ブックリーダーの売りは、ハードウェアのスペックだけではない。

漢王の電子ブックリーダー。

 筆者が中国で購入した中国メーカー「漢王」の電子ブックリーダーには、1万以上の漢詩などのクラシックなコンテンツや現在発売中の電子ブックが詰まっている。同社の電子ブックコンテンツサイトで提供されるアイテム数は、1億6200万冊もあるそうだ。

 一方、米ナスダック上場企業で中国語検索サイトの雄である「百度(Baidu)」は、書籍検索表示サービス「百度文庫」を提供している。一見すれば世界的な検索サイトの雄グーグルがリリースした「Google ブックス」のようなサービスに見えるが、その本質はまったく異なる。

  Google ブックスは、著作権が失効した書籍や版元がグーグルに特別に許可を与えているものについてだけ全文が公開され、そうでなければ書籍内容から検索を行うというサービスである。

 対して百度文庫は、ユーザーがアップロードしたPDFファイルなりDOCファイルを直接見ることができるサービスだ。文書共有サイトであり、YouTubeの文書版と考えれば分かりやすいだろう。

 そもそもユーザーがアップロードするファイルには、正規版ファイルだけでなく、海賊版ファイルも含まれていることが多い。海賊版ファイルと書いたが、文章の海賊版とは書籍の海賊版であり、これには日本の書籍も含まれている。利用者は「文章力を上げたくて良書、名著を写してみた」という海賊版化の言い訳をもってファイルをアップしている。これがタダ読みされてしまうのである。