CAが見た、エグゼクティブが他の乗客に差をつける「小物」へのこだわり写真はイメージです Photo:PIXTA

ビジネスパーソンの印象を大きく左右する要素のひとつに「身だしなみ」があります。「身だしなみ」を整えるということは、服装や髪形、女性の場合はメイクなど、その人を形どっている外見を整えることです。きちんと整えられていると、すがすがしく誠実な好印象を与えることができます。ただ、ファーストクラスに乗るようなエグゼクティブたちの「身だしなみ」には、ひとつ上のさりげないこだわりが共通して見られます。(CCI代表取締役・元国際線チーフパーサー 山本洋子)

身だしなみで見落としがちな「小物遣い」

「身だしなみ」は「おしゃれ」とは異なるものです。自分の好みを主張するのではなく、ビジネスシーンにおいて相手がどう感じるかの視点で整えるものです。「身だしなみ」は他者視点を意識して整えるだけで、相手に与える印象を操作できる、最も簡単で、高い効果が表れるビジネススキルでもあるのです。

 ビジネスパーソンが意識しなければいけない「身だしなみ」のポイントはいくつかありますが、意外と盲点になるのが「小物遣い」です。

 服装や髪形などはビジネス仕様を意識して整えるのですが、小物については無頓着になりがちです。

 近年クールビズが浸透し、全般的にカジュアルなビジネスアタイアが認められるようになりましたが、身につける小物だけが悪目立ちしてしまうと稚拙な印象を与えてしまいます。最近では、マスクの色使いや柄付きのマスクはビジネスにふさわしいかどうかの議論がネット上で話題になった例もあるように、ビジネスシーンで身につけている小物は、意外と相手の印象に残るものです。

 ファーストクラスに乗るエグゼクティブも身につける「小物」にこだわりをお持ちになる人が多く見られます。