グッズ販売などの関連ビジネスを含む「アニメ産業」全体の市場規模は、海外展開や動画配信の好調により、2020年時点で2兆4000億円に上っている。その一方で、アニメの「制作業界」だけに限定すると、約4割の制作会社が赤字に沈み、人手不足にあえぐ企業も多い。空前の人気で潤っているはずのアニメ業界だが、その「制作現場」では何が起こっているのか。本連載では、劇場版『ONE PIECE』やTVアニメ『プリキュア』シリーズを手掛けた経験を持ち、書籍『アニメができるまで』を上梓した大塚隆史監督に、アニメ制作現場の実態と「おカネ事情」を聞いていく。