オノ・ヨーコPhoto:SANKEI

1969年のニューヨーク。現代美術家・横尾忠則氏は、画家ジャスパー・ジョーンズの紹介でジョン・レノンとオノ・ヨーコに出会った。翌日には自宅に招かれ、日本の話で盛り上がる横尾氏とヨーコ氏、その横で落ち着かない様子を見せていたジョン・レノン。世界的スターの意外な素顔と、オノ・ヨーコとの半世紀以上続く友情の記憶を綴る。※本稿は、現代美術家の横尾忠則『運命まかせ』(新潮社)の一部を抜粋・編集したものです。

ニューヨークで出会った
ジョンレノンとオノ・ヨーコ

 僕がかつてグラフィックデザイナー、イラストレーターだった時代には同業者の友人がいた。灘本唯人、宇野亞喜良、和田誠の3人は特に親しかったけれど現在灘本さんと、和田君はすでにいない。

 画家に転向してからは、画家の友人はいたけれど、その大半はすでに鬼籍の人となり、残ったのはオノ・ヨーコさんだけになってしまった。

 彼女に会ったのは1969年のニューヨークでだった。画家のジャスパー・ジョーンズから、君に是非紹介したい人がいるので明日のハロウィンのパーティに来ないかと電話で誘われて、ジャスパーのアトリエに行った。

「紹介したい人」というのはジョン・レノンとオノ・ヨーコのことだった。ヨーコさんとは初対面だったけど、すぐ友達になってしまって、次の日、早速、家に遊びに来ないかと招待されて、まだダコタハウスに移る前の小さい長屋の、目立たない二間の家だったが、そこに遊びに行った。

 ヨーコさんも日本人のアーティストの友人がいなかったので大歓迎されて、ジョンとヨーコさんのベッドインする、ベッドの横で実に奇妙な晩餐会のご相伴にあずかることになった。