車 浮代
第3回
江戸料理に和食の真髄を探る――健康・長寿にもつながる江戸時代に生まれた料理の数々。和食の原典ともいえる、江戸料理の醍醐味&真骨頂を、各種の老舗に学びます。

第2回
江戸料理に和食の真髄を探る――健康・長寿にもつながる江戸時代に生まれた料理の数々。和食の原典ともいえる、江戸料理の醍醐味&真骨頂を、各種の老舗に学びます。

第1回
江戸料理に和食の真髄を探る健康・長寿にもつながる江戸時代に生まれた料理の数々。和食の原典ともいえる、江戸料理の醍醐味&真骨頂を、各種の老舗に学びます。

第80回
魚が好きな猫でさえ、またいで通るというので「猫またぎ」という有り難なくない別称で呼ばれていた鮪。江戸時代は、鰯や秋刀魚などと同様に下魚(げぎょ)として扱われ、畑の肥料にもなっていましたが、今や、鮪は人気ナンバーワンの魚に。そのきっかけは何だったのでしょうか。新メニューの開発、技術革新が大出世を後押ししましたが、そんな蘊蓄を語りながら、お酒を飲んでみてはどうでしょうか。

第79回
胡麻を活用し、多種多様な料理を生み出している日本は、世界でも珍しい存在です。奈良時代に胡麻の栽培が始まり、長い歴史の中で、炒りごま、練りごまなどの胡麻製品を生み出し、日本の食文化を彩ってきました。健康維持に必要な栄養素を含む胡麻は、平安時代から薬用として使われ、最近ではアンチエイジングでも注目されています。

第78回
アメリカ大陸生まれの玉蜀黍をコロンブスがヨーロッパに持ち帰り、さらに、ポルトガル人によって、戦国時代に日本に持ち込まれました。当時のものは硬粒種(フリントコーン)という種類で、甘くて柔らかい甘味種(スイートコーン)ではありませんでした。南蛮黍《なんばんきび》と呼ばれた玉蜀黍のその後は……。

第77回
無花果は、原産地はアラビア南部で、世界中で愛されている果物。中国から日本に伝来したのは江戸時代のことで、当時の書物にも、「胃腸の働きを促し、下痢を止め、痔や喉の痛みを治す」とある。近年はアンチエイジング効果が注目されている。かつて干し無花果は、兵糧や参勤交代のお供としても活躍したとか。

第75回
明国(中国)福建省の高僧・隠元禅師の名を冠した隠元豆は、禅師が日本の禅寺の窮地を救うため、承応3年(1654年)7月5日に渡来した際、煎茶・西瓜・蓮根などと共に持参した、とされていますが、この時の豆は、実は藤豆《ふじまめ》ではなかったかという説が上がっています。

第74回
紫蘇と大葉、近年では韓国料理でおなじみのエゴマも含め、違いがおわかりになりますか? 紫蘇にはいろいろな種類がありますが、大きくは青紫蘇と赤紫蘇に分かれます。その青紫蘇の、葉の部分がイコール大葉です。

第73回
古代、薬用植物として日本に伝来した蒜(または大蒜)には、たくさんのエピソードがあります。我が国最古の歴史書である『古事記』には、「日本武尊《やまとたけるのみこと》が東国を平定し帰り、白鹿に化けた坂の神を食べかけの蒜で撃ち殺して山を越えた」ことが書かれています。

第72回
東京湾でたくさん獲れていた鱸は、鯛と並んで人気の高い、白身の高級魚でした。特にこれから夏を迎える季節は、産卵を終えてやせ細った鯛に代わり、鱸が最ももてはやされた時期です。江戸末期に書かれた魚の図鑑『魚鑑』にも、「その肉は即玉鱠にして、夏月の珍、これに過るものなし」と鱸の味が絶賛されています

第71回
季節を問わず1年中売られ、日本を代表する香味野菜である「三つ葉」ですが、食用されていたことが確認されたのはずいぶん遅く、室町時代のことです。北海道から沖縄まで、山間の湿地帯に自生する三つ葉は、数少ない日本原産種の野菜でありながら、不思議にそれまでの書物や記録に名前が挙がってはいません。

第70回
最近では、おからを売っている店をあまり見かけなくなりました。豆腐を作る過程でできる、いわば豆腐カスであるおからは、大豆が持つ栄養素と大量の食物繊維でできた健康食材にも関わらず、ほとんどは家畜の餌や畑の肥料になったり、産業廃棄物として扱われ、処分されています。

第69回
「独活の大木」という慣用句があるため勘違いされがちですが、独活は朝鮮人参と同じく、ウコギ科の野菜で、木ではなく、草の仲間です。正しくは、「独活の大木、柱にならぬ」。もしくは「独活の大木、薪《たきぎ》にならず」。独活は2mにも成長するというのに芯が柔らかく、柱にも薪にも使えないことから、大きいばかりで役に立たない人のことを指すようになりました。

第68回
ご存知ない方も多いようですが、「蕗の薹」と書く「ふきのとう」は、蕗の花の蕾、つまり蕗の赤ちゃんなので、成長すると蕗になります。

第67回
江戸時代初期、人々は現在より遥かにたくさんの種類の海藻を食べていました。寛永20年(1643年)に刊行されたレシピ集、『料理物語』の磯革之部(=海藻の部)を見ると、定番の昆布や若和布に始まり、荒和布《あらめ》、さがらめ、青苔、もづこ(もずく)、搗和布《かぢめ》、とさる……と、中には得体の知れない海藻の名前も。

第66回
NHKで現在放映中の大河ドラマ『軍師官兵衛』。主人公の黒田官兵衛孝高は、小田原城主・北条氏政・北条氏直父子に無血開城を促す際に、「魴鯡の粕漬け」を贈ったと言われています。まさかその美味しさに降参した……というわけではないと思いますが、嬉しい贈り物に気持ちが和んだ、ぐらいのことはあったのかもしれません。

第65回
「凍《こお》り豆腐」、「高野豆腐」、「凍《し》み豆腐」、「氷豆腐」、「連豆腐」「一夜凍り」……。呼び名は微妙に違えども、これらはほぼ同じ物で、どれも豆腐を凍らせて作る、大豆加工食品です。冷蔵庫のない時代、雪深い地方では、冬は外で生ものなどを保存していましたから、うっかり食べ忘れて凍らせてしまった豆腐が生まれるのはごく自然なこと。

第64回
「江戸に烏の鳴かぬ日はあれど、納豆売りの来ぬ日はなし」――。これは和歌山藩士が勤番の折に書き記した『江戸自慢』の中の一節です。この後、「土地の人の好物なる故と思はる」と続くのですが、このように江戸の町では毎朝、夜明けと共に納豆売りが長屋の隅々までやってきました。

第63回
蒲鉾のネーミングの由来は、蒲《がま》の穂子《ほこ》に似ているから、と言われています。「がまのほこ」が「かまぼこ」に縮まったと。これは「蒲焼き」の由来と同じですが、蒲鉾にしても蒲焼きにしても、「一体どこが似ているの?」と疑問を持たれたことでしょう。実はどちらも、誕生当初は現在と形が違っていたのです。
