「この人、仕事ができるな」は、毎日のメールで決まる。相手に間違ったニュアンスで伝わってしまう」「文面がこわいと言われるが、原因がわからない」「メールの返信に時間がかかりすぎて、1日が終わってしまう」。メール仕事には、意外と悩みがつきものです。本連載では、中川路亜紀著『新版 気のきいた短いメールが書ける本』(ダイヤモンド社)から編集・抜粋し、迷いがちなメールの悩みを解決するヒントをお届けします。(構成/ダイヤモンド社書籍編集局)

その答えは「件名」。メールの本文以上に、件名には“仕事ができるかどうか”が表れます。相手にとってわかりやすい件名をつけているかどうか。これが大きな違いになるのです。この記事では、「気のきいた件名」のつけ方をご紹介します。
件名は具体的に書く
件名をつけるときは、相手の受信箱を想像します。たとえば、経理担当者宛に「請求書をお願いします」という件名ではどうでしょう。先方の受信箱は同じような用件であふれているはず。せめて、
請求書のお願い(○○社)
としてほしいものです。このように、件名に日時や社名、製品名、事業名などを入れると、わかりやすくなります。ただし、長くなると全体が表示されなくなるので注意。また、「お願い」「お礼」など具体性のない件名は×です。
気のきいた件名のつけ方
気のきいた件名の条件は、次の3つです。
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・相手の受信箱の中で他のメールと区別がつく
・長すぎない(重要な部分が隠れてしまわない長さ)
・具体的で、わかりやすい
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ほかに、できる工夫としては次のようなものがあります。
[ヘッドを入れる]
件名の頭に用件を明確にするキーワードを入れる。
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【○○商事】打ち合わせのお願い
【訂正】販売店会議の資料
【要返信】○○委員会出席のお願い
【再送信】子育てアンケートご協力のお願い
【お詫び】メルマガ誤配信がありました
【ご案内】介護用品展を開催します
【ご報告】○○研修会を実施しました
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* 【至急】や【緊急】は、本当に緊急事態のときだけにします。【重要】はPRメールのように見えます。
[補足をつける]
件名の末尾に他と差別する補足を入れる。
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3月イベント企画(素案)
3月イベント企画(案1/20)
3月イベント企画(最終案)
異動のご挨拶(鈴木花子)
○○法の改正について(情報提供)
中堅研修会の在り方について(長文)
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* 同じテーマでやりとりしている間は、件名は変えないのが原則ですが、経過がわかるように補足を変えるのはOKです。(情報提供)は、情報を提供するだけなので返事は不要という意味、(長文)は、長いので読むのに時間がかかるという注意喚起です。
本記事は『新版 気のきいた短いメールが書ける本』を一部抜粋・編集したものです。