
御立尚資
最終回
「辺境の人」「保守本流は好きではない」と言いながらも、ボストンコンサルティンググループを確固たる企業のパートナー役に育て上げた御立尚資氏。今、その視点はどこに向かっているのか。「1000年単位の歴史観を持って事業を行う時代」と語る真意などを聞いた。

第3回
1986年からBCG日本法人の経営を担うだけでなく、大前研一さんと並んで日本のコンサルティング業界の看板役者であった堀さんが、あろうことか何人も連れて辞めてしまった。この事件で、BCGは“存亡の危機”に直面したと言ってもいい。そして、パートナーに昇格して2年目の私がここから「職人」としての仕事と「経営」の仕事の二足のわらじをはくことになったのだ。

第2回
36歳の時、私は14年半勤めたJALを辞めて、ボストン・コンサルティング・グループ(BCG)に入社した。その後の23年間はBCG1社だけで仕事をすることになったのだが、約7割の期間は3つの帽子をかぶってきた。3種類の仕事を兼ねてきたということだ。コンサルタントという「職人の仕事」。コンサルティングファームの「経営の仕事」。そして、そのどちらでもないが、両方と密接に関係する「課外活動」だ。

第1回
2016年1月1日付けでボストンコンサルティンググループ(BCG)日本代表を退任した。恥ずかしながら、私の人生はいつも「普通の道」からちょっと外れることの繰り返しだった。普通ならこうするのが望ましい、という道を希望したら、必ずといっていいほど、そうならない。そのうち、保守本流的なものが苦手でどちらかと言えばアウトサイダー側を好むようになった。
