小山内秀友
幼い子どもが殺人・誘拐・わいせつ行為などの被害に遭う事件が後を絶たない。防犯教育の重要性が叫ばれて久しいにもかかわらず、なぜ日本ではこうした犯罪がなくならないのか。要人警護・身辺警護の専門家である筆者は、日本における「子どもの防犯」の在り方について違和感を覚えている。中でも、対策の王道とされる防犯ブザーや、よく使われる防犯標語「いかのおすし」の効果には疑問符がつく。そう言える要因を詳しく解説する。

闇バイトで集められた集団が、一軒家に押しかけて強盗殺人を行う痛ましい事件があった。心のどこかで、このニュースを他人事のように捉えている人がいるかもしれないが、決してそうではない。不審者はあらゆる場所に潜んでいて、誰しもが路上強盗などの標的になり得る。そうした犯罪行為から身を守るための「たった一つの方法」を危機管理のプロが伝授する。また、防犯グッズの携帯といった日本で一般的な防犯対策が的外れである理由についても解説する。

安倍晋三元首相が銃撃され、亡くなるという衝撃的な事件から約3週間が経過した。多くのメディアが警護体制の問題点を指摘しているが、その多くは「SPの人数不足」などの表面的な批判に終始している。中には「身をていして守れていなかった」という声もあるが、警護業務をなりわいとするプロの目から見ると「そこではない」と言いたくなる。本当にレベルの高い警護とは、事前準備を徹底して「身をていさずに守る」ことだからだ。そう言い切れる要因を詳しく解説する。
