井上章一 国際日本文化研究センター所長 1955年、京都府生まれ。京都大学大学院工学研究科修士課程修了。京都大学人文科学研究所助手、国際日本文化研究センター教授などを経て、現職。専門の建築史、意匠論の他、日本文化や美人論など研究分野は多岐にわたる。『つくられた桂離宮神話』でサントリー学芸賞、『南蛮幻想』で芸術選奨文部大臣賞、『京都ぎらい』で新書大賞2016を受賞。著書に『ふんどしニッポン』、『関西人の正体〈増補版〉』(以上、朝日新書)、『ヤマトタケルの日本史』(中央公論新社)など。 「そのていどの戦績で…」阪神タイガースが御堂筋パレードを「長年できなかったワケ」 井上章一 御堂筋を行進する阪神タイガース。その光景はいまや関西の歓喜を象徴するものだ。だが、この“南下するパレード”には、もう一つの物語が重なっている。かつて同じ御堂筋を“北上”した南海ホークス――。その軌跡には、電鉄と野球、そして大阪という都市が描いた夢の記憶が刻まれていた。※本稿は、井上章一『阪神ファンとダイビング 道頓堀と御堂筋の物語』(祥伝社)の一部を抜粋・編集したものです。 2025年10月22日 8:30