松田晋吾
地域新聞社 上場廃止危機に挑む1000日#3
地域新聞社は2025年4月、新たなビジネスモデルとして「地域共創プラットフォーム」構想を発表した。千葉県を中心とする地場企業の買収対価として自社株を交付し、非上場企業のオーナーに「上場株の流動性」を提供するスキームだ。地域密着型メディアとして築いたネットワークと上場地位を掛け合わせた点が注目を集め、千葉銀行や福岡市との連携など全国的な広がりを見せる。しかし、26年8月の上場維持期限が迫る中、案件の進捗遅れやウルフパック問題の影が投資家の期待に冷や水を浴びせた。地域の事業承継問題も解決し得る挑戦は、時価総額40億円への突破口となるか。その取り組みに迫る。

地域新聞社 上場廃止危機に挑む1000日#2
東証グロース市場で2024年2月、時価総額ランキングの最下位に沈んでいた地域新聞社。千葉・茨城を地盤に紙のフリーペーパー『ちいき新聞』を配布するビジネスモデルは、投資家から見放されていた。しかし新たに就任した細谷佳津年社長は、毎週174万世帯に届く物流網と地域との接点を、最強の「アセット(資産)」と再定義。M&Aや生成AI関連など新規事業を次々と打ち出し、時価総額は1年で約4倍の30億円まで押し上げた。上場維持基準である時価総額40億円の期限まで残りわずか。紙メディアの逆襲、その勝算に迫る。

地域新聞社 上場廃止危機に挑む1000日#1
2024年初頭、千葉・茨城でフリーペーパー「ちいき新聞」を配布する地域新聞社は、東証グロース市場で時価総額最下位に沈んでいた。紙媒体、しかも地域限定。投資家の目に、このビジネスモデルは将来性を欠くものと映っていた。24年2月に社長に就任した細谷佳津年氏は、経営戦略を大きく転換し上場維持基準の時価総額40億円達成を目指す。その期限は、26年8月。就任から期限まで約1000日のカウントダウンが始まった。一方、水面下では同社の経営権奪取を狙い、複数の投資家がひそかに株式を買い進めていた――。紙の地域メディアは経営を立て直し、上場を守り抜けるのか。地域新聞社の1000日に密着する。
