ニコンから発売されたGPSユニット「GP-1」。価格は22050円。撮影した写真に緯度、経度、高度、UTCといったGPS情報を付加することが可能だ。 |
ニコンからおもしろい製品が発売された。デジタル一眼レフのホットシューに搭載して使用するGPSユニット「GP-1」だ。対応する機種はニコン製デジタル一眼レフD3X、D3、D700、D300、D2X、D2XS、D2HS、D200、D90となっている。
GP-1を取り付けると、撮影した写真に緯度、経度、高度、UTC(世界協定時)といった位置情報を付加することができる。実はニコンは、コンパクトデジカメ「COOLPIX P6000」にもGPS機能を搭載。また、ソニーからは外付けGPSユニット「GPS-CS1KSP」なども発売されている。
デジカメで撮影した写真には「Exif」という情報が埋め込まれている。このExifにはカメラの機種情報や撮影日時、絞りやシャッタースピード、露出補正値などのあらゆる情報が記載されている。GP-1などのGPSユニットの情報もこのExifに記載される仕組みだ。
では、デジカメの写真にGPS情報を追加すると、どのようなメリットが生まれるのだろうか?
それは、地図サービスとの連携だ。Web上の地図サービスまたは地図ソフトなどでは、写真内のGPS情報を地図上に反映することができるのだ。たとえば「12月1日に新宿駅南口で撮影した写真」があった場合、その写真をGPS情報に対応した地図サービス(ソフト)に読み込ませると、地図上の新宿駅南口にその写真を貼り付けてくれるといった感じだ。
旅行のときに撮影した写真などにGPS情報があれば、写真を読み込ませるだけで旅行中に移動した道程などがわかるようになるだろう。単純にパソコン上でフォルダごとに写真を分類したり、印刷してアルバムに貼り込んだりするよりも、よりアクティブに写真を楽しめるようになる。
趣味だけではなく、アウトフィールドでの研究用としてもデジカメ+GPSはたいへん役に立つ。これまで撮影しながら、撮影日時や撮影場所をメモしなければならなかったことが、シャッターを押すだけで記録されてしまうのだ。
写真には「記憶」と「記録」という2つの側面がある。GPSデータが付加されることにより「記録」の面はかなり充実したものとなるはずだ。あとは、いかに「記憶」に残るいい写真が撮れるか。それはあなた次第だ。
(三浦一紀)