1億円以上稼ぐ取締役1109人の実名!上場3935社「年収1億円以上幹部」ランキング#11

実は日本の上場企業には「年収1億円以上」のビジネスパーソンが1109人もいる。果たして、どんな顔触れなのだろうか?報酬が、諸外国に比べて低過ぎるという指摘もあるだけに、年収が高いこと自体は批判されるべきではないだろう。ただ、業績や株式市場からの評価が振るわないにもかかわらず、1億円ももらっているのであれば、従業員や株主は心穏やかではいられないかもしれない。そこで、ダイヤモンド編集部では上場企業3935社を対象に、年収1億円以上の経営陣を調査、業界ごとに実名でのランキングを作成した。特集『1億円以上稼ぐ取締役1109人の実名!上場3935社「年収1億円以上幹部」ランキング』(全24回)の#11では、精密機器業界の報酬ランキングを掲載する。(ダイヤモンド編集部編集委員 清水理裕)

精密機器業界は年収1億円以上が34人!
違法薬物で“文春砲”の社長が年収11億円

 2024年10月、「週刊文春」で違法薬物購入疑惑が報じられたオリンパスのシュテファン・カウフマン社長が辞任。そのカウフマン元社長の年収はなんと11.38億円だった。

 ダイヤモンド編集部では、経営トップの会長、社長のみならず役員を対象に、年収1億円以上の高額な報酬を受け取っている人物を業界別に集計した。1社から複数人が記載される場合もある。また、本特集では高収入を単純に批判する狙いはない。ランキングには、年収額と併せて、PBR(株価純資産倍率)、ROE(自己資本利益率)、時価総額も掲載しているので、それらに「見合う年収」を得ているかの参考にしてほしい。今回は精密機器業界を対象としている。

 精密機器業界幹部の年収で目立つのはオリンパスの強さだ。前述のように、文春砲を被弾したカウフマン元社長は2位に2倍の差をつけて圧倒的金額でトップ。さらに、オリンパスからは9人もランクインしていてベスト5位までを独占している。オリンパスの状況については『内視鏡トップのオリンパス「1兆円戦略」の全貌、前社長の薬物騒動でソニーとの蜜月関係はどうなる?』を参照してほしい。

 集計の結果、精密機器業界で「年収1億円以上」は34人いることが判明した。全業界の平均が33.6人だから、ほぼ平均だ。

 では、精密機器業界で「年収1億円以上」の経営幹部は、どんな顔触れなのだろうか?

 オリンパス、HOYA、セイコーグループ、朝日インテック、A&Dホロンホールディングス、テルモ、メニコン、ノーリツ鋼機、インターアクション、ナカニシ、ニコン、東京精密、ブイ・テクノロジー、島津製作所といった企業の幹部たちは、幾らもらっているのだろうか。全業界の上場企業の平均と比較して水準は高いのだろうか。次ページで実名と共に一挙に見ていこう。