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症状別にみる健康管理術

尿失禁には4つの分類がある
タイプ別に治療や対策を!

福田千晶 [医学博士・健康科学アドバイザー]
【第15回】

 正常な排泄機能では、膀胱に尿を300~500ミリリットルくらいためておき、トイレに行ける状況になったら意識的に排尿することができます。この機能が損なわれると尿失禁となります。

 尿失禁には次の4つの分類があります。まず、「腹圧性尿失禁」は、女性の4人に1人が経験。膀胱の位置を支えている骨盤底筋の筋力低下により膀胱が下がり、尿道を締める力が働きにくくなります。そのため、お腹に力が入ると膀胱にも力が加わり、尿が出てしまいます。対策として骨盤底筋体操があります。立った姿勢、仰向けになった姿勢などで、肛門と膣を五秒間ほど締めて、次に緩めます。これを毎日10回ほど繰り返します。2ヵ月以内で効果が見られれば、このまま続けましょう。もし、まったく改善しないなら、別の原因も考えられます。

 「切迫性尿失禁」は、男女ともに高齢者に多い現象です。前触れなく急に尿意を感じ、トイレまで間に合わず失禁してしまいます。脳や神経に問題があり、膀胱が脳の指示どおりに動かない場合に起こります。または加齢により、尿意と無関係に膀胱が縮んでしまう不安定膀胱が原因になります。

 「溢流性尿失禁」は、男性に多く起こります。糖尿病による膀胱の収縮不全、前立腺肥大や前立腺がんなどで尿が出にくいことが前提です。排尿障害があり、膀胱が過剰にふくらみ、尿が溢れて漏れてしまいます。これはまず、排尿障害の治療を行う必要があります。

 最後に「機能性尿失禁」について。排尿機能は正常でも身体運動低下でトイレが間に合わない、認知症でトイレの場所がわからないなどが原因となって起こります。トイレに行きやすい生活環境を見直し、定期的にトイレに連れて行くなどの生活の工夫も大切です。

 尿失禁は、どのタイプか判別することにより、治療や生活上の対策が異なります。恥ずかしがらず泌尿器科を受診して、検査を受けましょう。実際は、どのタイプと明確に判断できない混合型もあります。現在は問題ない人も尿失禁は加齢とともに増える現象であり、時には家族の介護の大きな問題になります。知識として関心を持っておきたい健康問題の一つです。

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福田千晶 [医学博士・健康科学アドバイザー]

慶大医学部卒。日本リハビリテーション医学学会専門医、日本東洋医学学会専門医、日本医師会認定産業医、健康スポーツ医。著作と講演を主に活動中。


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日々の生活の中で体に異変を感じてもなかなか危機感を持たず、知らぬ間に進行していくケースがあります。トリビアなど含め、症状に合った健康管理術をサポートしていきます。

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