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献魂逸滴 極上の日本酒を求めて

いまやブランドとなった吟醸王国
静岡県の底知れぬ高品質と実力

柳 紀久夫
【第14回】 2010年9月17日
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 気も遠くなるような酷暑もようやく一段落、酒がたまらなく恋しい季節がやって来た(いつも恋しいのではないか、と責めないでいただきたい)。

 こうしたドランカーたちの真情に呼応して、新酒造りに入る直前の販促活動年度総括的な意味合いを込めた試飲会が、各県酒造組合の主催により首都エリアで続々と開かれている。

 東京に長いこと住んでいるが、こうした魅惑的なイベントが地方に出向かずに体験できるというのはじつにありがたい。このときばかりは首都圏民でいてよかった、としみじみ思う。

 なかでも毎年欠かさず参加している酒の会が、9月第一週の日曜日に開催される「静岡県地酒まつりIN TOKYO」である。

一酒造組合が首都エリアで主催するイベントとしては国内最大のスケールで行なわれる「静岡県地酒まつり IN TOKYO」。プリンスホテルが腕によりをかけたオードブルも振る舞われて参加費は3500円。日本酒ファン垂涎の催しであることは疑いない。

 今年は9月5日に行なわれ、今回で13回目を迎えた日本酒ファン垂涎のイベントは、なにしろチケットがすぐに売り切れてしまうことで知られ、ファンは必死の思いで入手するのである(今年はさすがに酷暑の影響を受けてか、いくぶん入手しやすかったが)。

 会場は1998年のウェスティンホテル東京(恵比寿)を皮切りに第3回以降が如水会館(一ツ橋)、その後、第10回を記念しての東京国際フォーラム(有楽町)をはさみ、第11回以降は1000人スケールで収容できる品川プリンスホテルへと移り変わっていった。

 なにしろ開催当初100人程度だった収容人数は回を追うごとに増え、現在は1000人規模にまで拡大。静岡県酒の人気ぶりを顕著に示しているといえるだろう。

吟醸酒にシフトした静岡県が
追求し実現した高品質主義

 静岡県酒といえば、おしなべて「香りが華やかで味わいはマイルド、酒質的にはすっきり淡麗でなめらかな喉越しが身上」といわれる。いわゆる典型的な吟醸酒の定義を説明しているようだが、じつにそのとおりなのだから仕方あるまい。

 というのも、精米歩合70%以下で造られた特定名称酒(純米酒を除く吟醸酒・本醸造酒はさらに規定量以下の醸造アルコールを添加していいことになっている)の静岡県全体の製造比率は81.3%(平成20酒造年度統計による)で、全国平均の26.6%を遥かに凌駕。つまり、それだけ高品質で付加価値の高い酒を造り出しているという証左でもある。

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柳 紀久夫

1956年、東京・神田に生まれる。元「週刊ダイヤモンド」編集委員。大学在学中に日本酒に開眼。以来、酒屋放浪では飽き足らず、日本酒を媒介にしたネットワーク作りや日本酒イベントの発起、取材に便乗しての全国地酒探訪に注力。週末はひたすら極上の日本酒を求めて各地の酒販店・酒蔵を巡る。


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