いすゞ自動車・UDトラックスいすゞ自動車は、傘下のUDトラックスと販売会社を統合する方針だ 写真:いすゞ自動車・UDトラックスホームページより

商用車大手のいすゞ自動車は5月14日、完全子会社UDトラックスと販売会社を統合する方針を発表した。販売会社が別会社だったことについて、いすゞの南真介社長は「会社の壁がある」と問題意識を明かす。統合後の販売会社は、いすゞとUDの両ブランドを扱い、一体運営をもくろむ。決断の舞台裏を社長自らが明かした。(ダイヤモンド編集部 山本興陽)

いすゞとUD、統合進めシナジー創出
販売会社も統合、2ブランドの一体運営へ

 遅れていた商用車メーカーの販売機能統合が、本格化しそうだ。

 トラックやバスなど商用車大手のいすゞ自動車は、グループ傘下で完全子会社のUDトラックスと販売会社を統合する方針を5月14日に発表した。いすゞが全国に展開する販売会社6社と、UDが全国6エリアで展開する販売機能を2027年3月までに統合することを目指す。統合後の販売会社は、いすゞとUDの両ブランドを扱うことになり、一体的に運営する。

 UDは、スウェーデン・ボルボの商用車部門が源流で、21年にいすゞグループ入りした。いすゞは、UDを傘下に収めて以降、開発や生産などで協業を進め、シナジーを創出してきた。

 しかし、販売面での協業は後れを取っていた。いすゞの南真介社長は、「会社の壁がある」と問題意識を口にする。

 なぜ、今、販売会社統合を決断したのか。その舞台裏をいすゞ社長自ら激白した。